TOMORROW.

□記憶
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発現者、E組、魔法科、武学科、パージ、魔法塔。

いろんな事がありすぎて頭がパンクしそう。

魔法塔から帰る頃にはすっかり夕飯の時間で、あのまま7人でご飯を食べた。

ティナさんは高3だからいいけど、クラウドとバッツは大学なのに高校寮で食べていいのかと聞くと基本どこで食べてもいいんだと返された。

流石は異説学園。

そして部屋に戻ってきた。

さーてと。とりあえず、風呂に入る!!

「ティーダ、俺先に風呂入るなー!」

「おう、了解ッス!!」

ティーダって・・・いつから「ッス」口調なんだろ??





あー、いい湯でしたー。

「ふあー、ティーダー、風呂いいよー」

と言いながらリビングのドアを開けると、

「お。出てきた。」

「なんでいるの、ヴァン??」

ヴァンがいました。

「なんでいるのって、ひどいな。」

「だって、びっくりするじゃん。」

「スコールもいるぞ?」

そういう問題か。

するとティーダの部屋からお二人さんが出てきた。

「あ、イオ。」

「お風呂いいよ。」

「お、じゃあ後はよろしくな、スコール!」

そう言って風呂に走るティーダ。

走るな。

「ってか、何すんの?」

「ゲーム。」

スコールの口からゲームという言葉が出てきました。

驚愕。

そしてテレビにゲーム機を取り付ける準備に取り掛かるスコール。

実はゲーマー・・・?

「んじゃ、俺は飲み物・・・って何も入ってないじゃん。」

勝手に冷蔵庫を開けて失礼なことを言うヴァン。

「しょーがないじゃん。さっき帰って来たんだもん。」

昨日は来たばっかで使い勝手がわからなかったし、不可抗力。

「もんって・・・よし、取ってくるか。」

「え、どっから?」

「食堂。」

流石は異説学園。

ジュースがなければ取ってくればいいじゃない的なやつ。

当たり前みたいな顔してるのがムカつく!!

「あ。お菓子みっけ。」

あ、ティーダのだ。

食べていいかなー、とか言いつつ開けてんじゃん。

怒られてもしーらね。

「じゃ、俺飲み物貰ってくるな!」

キッチンを漁ってるヴァンは置いといてスコールに食堂に行く旨を伝える。

「1人で平気か?」

ヴァンは?と聞いてくるスコール。

優しいな!!

このイケメン!!

「ヴァンはキッチン漁ってる。もう何回か行ってるからへーき!!」

ありがと、行ってくるーと言って部屋を出た。





「っと、ここだよな。」

ちょっと迷ったけどなんとか食堂まで辿り着いた。

方向音痴ではない、決して。

「すみません、飲み物貰えますかー?」

食堂の人に声をかけるとすぐに何がいいか聞いてくれたので、適当にいくつか飲み物を選んだ。

あれ、そう言えばもうすぐ22時だよな?

食堂ってこんな遅くまでやってんだなー。

と思ったので

「ありがとうございます!遅くまでお疲れ様です。」

とだけ声をかえて食堂を出た。


帰りは迷わないようにしよう。

「えーと、ここ曲がる・・・よな?」

やばい、うろ覚えだ!!

不安になりつつも十字の通路を右折した時、

「いてっ!」
「ぅわ?!」

誰かとぶつかってしまった。

「ぃってててて。あ、ご、ごめんなさい!!」

慌てて謝ると

「っと、ごめんな?」

と、苦笑して謝ってきたのは金髪の少年。

転んだ時に落とした部屋の鍵を拾ってくれた。

「よっと、鍵、落としたぞ。・・・って、ん??」

鍵の番号を見て固まる少年。

なんだ??

「んー、あ、もしかしてイオ?」

「っ?!!」

また俺のこと知ってる!!

って事は・・・

「えーと、ティーダの友達?」

「おう!俺はジタン。よろしくな!」

そう言ってウィンクする彼。

様になりすぎてて困る。

「うん、よろしく。」

と言って右手を出すと少し驚いて苦笑された。

「??」

「あ、いやいや、うん、よろしく!」

そう言って握り返してくれた。

こんな時間にどうしたのかと聞くと彼は引越しの途中だったと言った。

「引越し?」

「ああ、明日から高1なんだ!」

「なるほど!!って事は俺らの一個下か。」

「ああ!イオってE組だろ?隣の教室だな!」

なんて他愛のない会話を少ししてまたねと別れた。

遅くなると心配されるかも。

「じゃ、俺行くな!」

と言って走り出した時、

「待った!イオ、ティーダと同じ部屋なんだろ?」

「そうだけど・・・」





「そっちじゃないぜ?」


どうやら俺は方向音痴みたいです。
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