TOMORROW.

□ルームメイト
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ウォーリア先生に連れてきてもらったこれから俺が暮らすことになる寮はクラウドの寮とは真逆の方向だった。

ここは高校寮らしい。

俺の部屋は5階の端っこ。

2人部屋なんだけど俺の学年は奇数だったから1人余ってたらしい。

1人じゃなくてよかったーー!!!

という心の声はさておき、俺は今自分に当てがわれた部屋の前にいるんだが・・・

「・・・誰もいない。」

この寮にはインターホンが付けられているので、それを押して待つこと数分。

ノックしようが連打しようが誰も出てくる気配がない。

終いにはどこからか「うるせぇえっ!!!」と怒鳴られてしまった。

怖い怖い。

合鍵は貰ったけど、誰もいない部屋に勝手に入るのはどうなんだ、と途方に暮れている。

はあ、外は誰も歩いてなかったからみんな部屋に篭ってるんじゃなかったのかよ。

むしろ篭ってろよ!!俺のルームメイトッ!!

因みにルームメイトの名前はティーダくんだ。

ウォーリア先生が教えてくれた。

部屋に篭ってろよ、ティーダくん!!

・・・根暗ジメジメ系だったらどうしよう。

周波数が合わない、絶対。

さらに待つこと数十分。

いい加減辛くなってきた。

もう春だから寒くはないし、むしろ暖かいし、いいけどよくない。

周りの目が非常によくない。

さっきっから「あいつ部屋の前に突っ立って何してんだ??」的な眼差しが痛い。

お前らも部屋に篭ってろよ、マジで。


はあ、とため息をついた。

今日の俺、クラウドに会えたこと抜いたら不幸なことばっか。

クソ、俺に何の恨みがあるってんだ神様。

と、独りごちてみようと思ったけど、そうはさせてくれないらしい。






「そんなとこに突っ立って、どうかしたんスか?」




どうやら幸と不幸は交互にやって来るようだ。


ってか。

今日の俺、突っ立ってるって思われすぎ。
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