選択の想〜Final Fantasy〜
□いつからか数えた13回目〜DFF〜
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1,2,3,4・・・・
光と闇、白と黒・・・秩序と混沌。
5,6,7,8・・・・
上と下のように。未来と過去のように。
9,10,11,12・・・・
進むことを繰り返して、交わらない。
13。
最後には、どちらが進むのをやめるのだろうか―――
〜いつからか数えた13回目〜
コスモスとカオスの戦いが始まって13回。
これが最後の戦いだ。
これまで繰り返されて来たこの戦い・・・コスモスが負けてカオスが勝つ、それだけの戦いはもう終わらせる。
俺たちの手で。
だが・・・・これが本当に・・・
「“13回目”なのだろうか・・・?」
1から数えた13回目。
だが俺には、1回目の記憶はない。
もちろんまだ召喚されていなかった、ということもあるが、13回分のこの長い戦いの記憶をしっかりと覚えている者はいないだろう。
だから、1回目が本当に1回目かは分からない。
もしかしたら・・・
「・・・何度、敗北の苦しみを味わったのだろうか」
思ったことは口にするタイプだ。
だから俺は、仲間に聞いた。
答えはさまざまだった。
『分からない』と素直に答える奴もいれば『星の分だけ』などとのたまう奴もいる。あるやつは『風が吹けば気分も変わる』と、訳の分からないことを口にした。・・・奴は本当に風なのだろう。
そして、ある奴にこう返された。
『お前はどうなのだ』と。
「・・・興味ないね。」
自分から聞いといてどうなんだ、とは思ったが俺が知りたいのはみんなの気持ちで俺のことではない。
俺がどう思ったかなんて、興味ない。
そう。過去の事なんて興味ないね。
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カオスを倒した後、俺たちはクリスタルと共に元の世界に帰った。
「興味ないね」
最後の言葉。
きっと最初の言葉でもある。
それは14回目の物語の始まりの合図。
13回目が終わった。
終わらせた。
13回目かどうかは知らないが、興味ない。
過去なんてどうでもいいのだから。
戻ってきた世界。
夢かと思ったが、手の中のクリスタルが夢ではなかったことを証明してる。
10の輝き。繋がったクリスタル。
時々光を放つのはあいつらが居るからなんだろうな。
・・・こんなことを話してしまうのはあいつらといたからだろうか。
それとも、あんたが聞いてくれるからだろうか・・・。
どうあっても、興味ないね。
俺が知りたいのはこれからの未来だから。
14回目の物語。まだ終わらない物語が・・・な。
あんたの14回目はもう始まっている。
自分の道は自分で決めるといいさ。
(偽りの13回目)(これはきっと14回目の物語)