パラレル
□NO.6で不思議の国
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ある晴れた日。
ネズミとその名付け親、老はピクニックに来ていました。
しかし、老はネズミに構わず、なにか一人で黙々と資料を読んでいたので、ネズミは退屈に思っていました。
ネズミが寝ようかなと思っていると、澄んだ声が聞こえてきました。
「うわっ!もうこんな時間になっちゃったよ。怒られそう…」
ネズミが、その声の主を探していると、
目の前を人が通り抜けて行きました。
その姿は、紫色した瞳。
真っ白な髪の毛。
その頭には、うさぎの耳が付いていました。
(なんだ、あいつ。うさぎ?)
不思議に思ったネズミは、その後を追いました。
その白いうさぎは、穴のなかへ入っていきました。
ネズミは、どうしてもあの白いのが気になったので、自分も穴のなかに入り込みました。
「・・・・・・はっ?」
穴の中に入った瞬間。ネズミの体は、まっさかさまに落ちていきました。
(なんなんだ、ここ・・・・?)
でも、さすがネズミさんです。
動じません。
ネズミは、重力に身を任せました。
落ちていってしばらくすると、やっと足をつくことのできる場所まで着きました。
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