2周年記念小説

□二人は仲良し
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「なぁ銀時?」

「ん?なぁに?」

「あのさ、俺、好きだ」

「うん、知ってるよ」

「ホントか?」

「うん、俺のことでしょ?」



此処は万事屋、ソファーの上。

土方は甘えるように銀時の着流しの袖を掴んでいた。

銀時の胸にすり寄るように前に倒れ、銀時を見上げる。



「え?俺が言ってんのは角の甘味屋のお抹茶のことだぜ?」



にっと笑うその顔はまさに小悪魔。



「うわ、酷い!どうしてそう言うこと言うの十四郎!てっきり俺のことだと思うじゃん!」



土方の言葉を聞いた銀時は、さっきまでの自信満々な笑みを消してむぅっと唇を尖らせた。

そんな銀時を見て、土方はぷっと吹き出す。



「ふふっ、はは、面白ェ」

「面白くないよっ」



いーっと土方に歯を向けた銀時だか、それはそれは楽しそうだ。

土方に振り回されている銀時。

土方のことが大好きな銀時。



「嘘だって、俺が好きなのはお前だよ」

「お前って誰?」

「…お前」

「十四郎、ほら、言って?」



銀時は優しい笑みで先を促す。

土方はうぅと唸って、顔を赤らめた。



「っ、銀時が、好き!」



ぎゅうっと土方が銀時に抱きつくと、銀時はそれを愛おしそうに受け止めて笑った。



「俺も十四郎だーい好き」

「ん、知ってる」



すりすりと頬ずりをする。

土方は擽ったそうに身を捩り、銀時の耳の後ろにキスをした。

銀時は左手で土方の背を優しく撫ぜ、右手で土方の髪を優しく梳く。



「これから十四郎の好きな角の甘味屋に行ってお抹茶飲もうか」

「…んー、此処が良い」

「煎茶か烏龍茶しかないよ?」

「…烏龍茶、飲ませて?」

「…うん、勿論」



飲ませて、の意味は勿論…。



銀時に全てを預け、甘えるのが当然のように。

土方も、銀時のことが大好きで。



けれどもそれは、二人だけが知っていれば良い。





〜〜〜〜〜

もっともっと甘くしたかったな…っ!

ゆう様のみお持ち帰り可です。
リクエストありがとうございました!





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