肌寒い中、学校へと坂を上った。





KENDO〜復活記念〜


「寒っ・・・もう、三月だぞ??おかしくないか??」

「あぁ・・・。」

暦の上でも私たち現代人の頭の中でも三月といえば鳥が鳴き、花が咲き乱れる春である。しかし、現実は寒い風が吹きぬける冬に近い空間であった。

「これじゃぁ、寒稽古と同じだな・・・」

「道場・・・寒いだろうな・・・」

朝の七時であるせいか日中よりも風が冷たい。土方はぶるっと身体をふるわした。

「寒っ!!まぢで寒いって!!稽古したらあったかくなるけどさぁ、終わったら一気に冷えて余計に寒いよなぁ・・・。」

みなさんは、胴着を触ったことがあるだろうか。胴着は見た目からも察することができるかもしれないが、記事がトレーナくらいの厚さがある。
だが、それくらい厚い胴着が全濡れして重さが倍になるくらいまで剣道をすると汗をかくのだ。それが冷えるのだから寒いのは当たり前なのだが・・・。

「あぁ・・・はやく春になれっての。はぁ。」

話しながら歩くと時間がたつのも早く感じてしまう。二人は坂を上りきり、隠れ名所とまで言われる桜通りに差し掛かっていた。
“桜通り”には、春になると名の通り、桜が満開に咲き乱れるのだが、散る花びらがまるで雪のように美しいのだった。

「桜、今年で見るの最後だなぁ・・・。」

「あぁ・・・来年、高3だからなぁ・・・。」

「早く咲いて欲しいなぁ。きれいだから。」

「はじぃやつ・・・。」

「なんだよ!!いいじゃねぇか!!」

高杉の言葉に土方は頬を膨らました。




桜・・・か。今までは考えもしなかった。




それはそれはきれいに咲き乱れて、私たちの目を楽しませてくれていたことだろう。




しかし、高杉にとっては関係のない話だった。




今までは・・・




『今年は・・・きれいな桜が・・・見られるかな・・・』


「でも・・・早く・・・咲いてほしいな・・・」

「あれぇ〜??笑ってたんじゃなかったっけ??」

「いいだろ・・・別に・・・」

「かわいくないな〜認めちまぇって!!」

笑いながら通り過ぎた木の枝には小さいが凛と上を向き咲いた桜の花が一輪あった。




もぅすぐそこに春がきている・・・。




FIN



復活きねぇぇん!!てなわけ、ごっさ短くてすみません・・・(><)調子をもどすため、がんばりました。いゃいゃ、調子が狂って狂ってしかたがありませんのよ・・・(泣)
企画はただいま、執筆中でございますから、もう少しお待ちくださいませ(><)
でわでわ!!

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