ろんぐ

□第二章
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「雷…?」
「え…?いやいやまさかその声、せっちゃん、?」






その生徒は、眼鏡をかけて茶髪にはなっていたけど元黒虎副総長の『雷』に激似だった。







いや、あれだね。名前に反応して驚いてる時点で普通に本人ですね。

知らなかった。
こんなとこにいたなんて、さ。





「何でこんなとこにいるんだよ、雷!」
「それはこっちの台詞だよー?」
「てかお前ここの生徒なの?」
「うんー。桜木真樹、って、せっちゃんのことだったんだ。」
「おう。まあいろいろあって名前はこれ。」
「そっかー。わかんなくてドキドキしたよー。」



この語尾を伸ばす話し方をするのが、雷と呼ばれた男だった。
今の姿でもゆるい話し方に違和感無く不愉快さもないのは美形だからですねわかります。

当時は金髪ロン毛だったからチャラ男風に話しても違和感無かったもんな。



「あ、真樹ー、俺の本名覚えてるー?」
「春日早瀬だろ?」
「うんそうー!改めまして、俺は春日早瀬(かすが はやせ)。真樹は早瀬って呼んでねー。よろしくー。」



何もかも知っているように微笑む眼鏡の奥の瞳に、笑いかけた。




「2人とも知り合いか?」
「うん、昔の知り合い。親父も知ってるよ!」
「そうだったのか。なら、心配ないな、真樹。」
「おう!」




眼鏡は外している。
だってどうせ別れたら即外すし。
てか鬘暑い蒸れるまじ無い。


さっきから早瀬のなんでそんな格好してるの視線が痛い。いたた。
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