□カクレンボ
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緑が生い茂っているのどかな場所。
今日はそこで野営をすることになった。
すると突然、ロイドが
「かくれんぼしようぜ!」
と無邪気に言った。
俺は特に気にせず、木陰に座っていた。
俺には、関係ないと思ったから。
するとロイドが
「おいおいゼロスー、一人で逃げんなよっ。ずるいだろー」
と言って、俺の腕を強引に引いた。
(俺も、誘われてたのか…)
こうやって、誰かに誘われるのは始めてだ。
面倒臭い半面、ちょっと嬉しくもあった。
「おっ、おいちょっと待てよロイド君っ。俺はやるなんて一言もっ…」
「俺はやらなくて良いなんて一言も言ってないぞ。」
まったく、ほとほと参る奴だ。
俺はあくまで面倒臭そうに、みんなのもとへ急いだ。
そこにはコレット、リフィル先生、ジーニアス、しいながいた。
俺はみんなの輪の中に入った。
「あ、ゼロスやっと来た!」
ジーニアスはまちくたびれた様子で俺を見た。
「あー、わりぃな。で?今から何するんだっけ?」
「かくれんぼだよ」
「カク…レンボ…?」
俺がそう言った途端、みんながシンとなった気のが分かった。
きっと、普通なら誰もが知っている遊びなのだろう。
「何?もしかしてゼロス、かくれんぼ知らないの?」
とジーニアスに言われた。