+ 桜 +

□2月14日の昼下がり 【†】
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ピーンポーン


爛れた雰囲気を打ち払う様にインターホンが鳴る。

コイツらに犯られちゃうんだと諦め始めた俺に訪れた一筋の光。

誰でもいいっ、早く来てー!

鍵、開いてるからァァッ!!

ガラリ、玄関が開く音が聞こえる。


「万事屋ァ、いるんだろ?」


こ、この声は土方ッ!

やっぱ駄目、誰でもよくないっ!

お前は帰れーッ、300円あげるからァァッ!!


そんな必死の願いも虚しく、接近してくる足音。

何でみんな勝手に入って来るのかね…。


「チッ、邪魔が入ったか」


「銀時、また来るぞ」


もぅ、二度と来るな…。

心の中で呟きながら、奴らが出て行った窓を閉める。

すると、入れ代わるように土方が入って来た。


「いるじゃねぇか……何してんだテメェ」


「えっ、何が?」


二人の姿を見られたのかと焦る。

が、土方の視線を辿れば半裸にチョコ塗れな自分の姿。

安心したのと同時に虚脱感に襲われる。

本当、何してんだろ俺…。


「チ、チョコパフェ銀さん?…なんちゃって…」


その場逃れの発言にドン引きかなと思いきや、なんか頬赤らめちゃってるよ。

おまけに、

「今日が何だか知ってる上で、俺にくれるって事だな?」とか言いながら伸し掛かってきた。

エーッ。受け取るんですか?

一難去ってまた一難。正確にはもう一難。


「甘い物は苦手じゃなかったけ?いや、苦手だよな?」


首筋に顔を埋める土方をグイグイと押し返す。

アレ、さっきもこんなコトしてなかったけ。


「それとこれとは別腹だ。大人しく食われとけ」


柔らかに下肢を握られ、引いていた熱が再び体を巡りだす。


「アッ…ダメだって…」


拒否してはみるものの与えられる快感に体の力が抜けていく。


「下着も着けてねえとは、準備万端だな」


さっき脱がされて、履き直す時間がなかっただけなんだよね。

何だか勘違いしたらしい土方は、少し嬉しそうに大きくなった小さい方の銀さんを口に含み、舐め上げ始めた。


「……ハァッ……ン…」


絡み付くような口淫に溢れ始めた先走りをジュルリと強く吸い上げられる。


「アァッ……ん…気持ち…いっ…」


俺をくわえたままの土方と目が合う。

切れ長の瞳が悪戯に細められる。

速くなったリズムにドクドクと熱が中心に集まっていく。


「ひ…土方ぁ……もっ…イキそっ…………イッ……アァッッ!」


吐き出した白濁をゴクリと飲み込んだ土方がニヤリと笑う。


「やっぱり、甘ぇな。お前は」


「あ、甘い訳あるかっ。なに飲んでんだ、馬鹿ですかっ」


心地良い脱力感に包まれながら睨み付ける。


「さて、お前にもチョコ食わせてやんねぇとな」


もしや買ってきたのかと視線で追えば、黒い着流しから屹立した一物を取り出し、鍋のチョコを塗り付けた。

い、嫌な予感。


「ほーら、チョコバナナだぞ。好きだろ?」


馬鹿の考える事は、みんな一緒なのか…。

口許に押し付けられたソレに、暫くチョコバナナは食べたくないなと思いながら、取り敢えず目の前にある自称チョコバナナを食べることに俺は専念しました。


アレ? 作文?



 
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