+ 桜 +
□罪悪感
1ページ/4ページ
銀髪の侍…
アイツの事を考えると、心臓がキリキリと
痛む。
アッサリと刀を折られ、負けちまった
悔しさ?
いや………悔しくないと言えば嘘になる。
だが、そんな感情とコレは違う。
じゃあ、なんだ?
目を閉じ、痛みが付き纏い始めた日を
反芻する。
―――屋根…か。
あの時、負わせてしまった傷は、
跡に残ってしまうだろうか。
俺は謝らないままで、アイツは去った。
殺すつもりで挑んだ勝負。
負けた上に謝罪も無しだ。
武士道に悖る、切腹もんじゃねぇか。
あぁ、これだ。
この苦しさは…罪悪感に違いない。
なんだ。
さっさと謝って、この痛みから
開放されよう。
++++