どうしてなんだろうか。
やっと君に、好きだと伝えられるのに。
君がいなくちゃ意味がない。
早く、早く俺の元へ帰ってきてくれないか…
紫音、今すぐお前を抱きしめたい。
17.dix-sept
昨日はいろんなことがありすぎた。
今日は土曜日だし、ゆっくりしよう、そう決めていた。
きちんと自分の気持ちを整理して、紫音に会いに行くんだ。
そう思って寝ていたら、携帯がなった。
この音楽は電話の着信音だ。
「んっ・・・。」
今は朝の7:30。
こんな朝早くから誰だよ、なんて思いながらディスプレイを見ると“修兵さん”と表示されてた。
修兵さん・・・修兵さんはメールは時々くれるけど、電話はめったにこない。
朝早くから、めったにこない修兵さんからの電話。
嫌な不安が胸に広がるのを感じながら俺は通話のボタンを押した。