第4巻マ

□第100話 巨大組織の意外な始まり!
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「お師匠様、起きて・・・・ますね。どうしたのですか?」

「おはよう、メアリー、アシュリー。」

「師匠が起きているって珍しいですね。何があったのですか?」

「記念すべき第100話だからな。そんな時くらい早く起きるぞ。」

「お師匠様、意味がわかりません。何ですか?第100話って・・・・・」

「自分で言っていて私にも意味がわからない。」

とにかく私達は食卓へと向かう。

「おはよう、馬鹿ハンター。」

「おはよう、セフィリア。どうしたのだ?上機嫌だな?」

「そう?普通だと思うけど。それよりもついに第100話に突入したわね。」

私と同じ事を言っているがさっぱり意味がわからない。

「その第100話というのは何なのだ?さっぱり意味がわからないぞ。」

「別にたいした意味はないわ。さぁ、朝食にしましょう。」

腑に落ちない部分はあるが考えても仕方がない。私はとりあえず朝食にすることにする。

「で?今日はどうするの?」

コンコンコン!
「すみません、誰かいませんか?」

誰だ?聞き慣れない声だな。

「はい、どちら様ですか?」

「突然すみません。私はアーサーといいます。少し話を聞いていただけないでしょうか?」

私はとりあえずアーサーさんと後ろにいる2人を家の中に招き入れる。

「誰?この人達。」

「こちらはアーサーさんと言って話を聞いて欲しいみたいだ。」

「突然すみません、奥さん。私はアーサーと・・・」

セフィリアのダイナマイトパンチがアーサーさんの顔面をとらえる。

「誰が奥さんよ。」

「す、すみません。続きを話しても良いでしょうか?」

気絶しているアーサーさんの代わりに後ろにいた人が話す。

「私はステファニーといいます。こっちはスティーブです。」

ステファニーさんは気絶しているアーサーさんを無視して話を続ける。

「実は私達、モンスターの出没状況の情報を扱おうと思って会社を設立しようと思っています。所謂(いわゆる)モンスター専門の情報屋です。」

「ようするにハンターを相手に商売をするのね?別に良いんじゃない?」

こういう難しい話はセフィリアに任せよう。私には全く解らない。

「それでこの村のハンターさん全員に挨拶をしようと思いまして。」

「メアリー、アシュリー、ちょっと来てちょうだい。」

セフィリアに呼ばれてメアリーとアシュリーが来る。

「はい、この三人がこの村のハンターよ。」

「え?この頼りなさそうな殿方と子供二人がですか?」

「そうよ。それにどうやって情報を集めるかは知らないけどこの村でモンスターのことが解るのはこの家に居る私達だけよ。」

ステファニーさんは相当ショックを受けているようだ。

「どうするの?他の場所を探す?」

「いえ、ここでやります。やってやりますとも。」

かなりヤケクソになっているな。

「それなら、おばあちゃんに許可をもらいに行きましょう。」

「おばあちゃん・・・・ですか?」

「セフィリアのおばあちゃんはこの村の村長さんなのだ。」

私はようやく会話に参加することができた。

「そうですか。わかりました。では行きましょう。」

ステファニーさんはアーサーさんを蹴り起こす。アーサーさんがリーダーではないのか?

・・・・村長の家。

「というわけなの。どうかな?」

「そのモンスターとやらの情報があれば傭兵も楽になるんだべ?良いべさ。勝手にやるがええべ。」

村長はあっさりと許可する。

「それからセフィリア、オメエに大事な話があるべ。」

村長が真剣な表情でセフィリアを呼び止める。

「何よ?」

「オメエ、今日からこの村の村長になれ。」

「はぁ?何言ってるの?イヤよ。」

「オメエの意思は関係ねえべ。村の決定事項だべ。」

「おばあちゃんが続ければ良いじゃない。」

「ワシももう歳だべ。色々と動くにはもう辛いべさ。」

「だからってどうして私なの?」

「村民会議で決まったべさ。さっきも言ったようにオメエに拒否権はねえべさ。諦めるべさ。」

何だかわからないが大変な話になってきているな。・・・うわぁ!セフィリアの不機嫌モードがMAXだ。

「やればいいんでしょ。わかったわよ。これからは私の好きにさせてもらうから。」

セフィリアはヤケクソ気味に村長を引き受けた。そして新しく村にやってきた3人組のモンスター専門の情報屋。この情報屋が後にギルド協会という巨大な組織になることはまだ誰も知らない。


次回より第2章に突入します。といってもセフィリアが村長に就任したこと以外は何も変わりませんが・・・・。


・・・・つづく。

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