第4巻マ

□第99話 100話直前、番外編!新米ハンター、アリス!
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「あ〜、どうしよう、全然眠れない。緊張するわ。」

私の名前はアリス、17歳で明日ハンターデビューする新米ハンターです。昔からヒーローに憧れていた私はジャポネに存在するモンスターを倒す為にハンターになった。

「先輩達の邪魔にならないようにすれば大丈夫ね。そうよ、大丈夫よ。寝ましょう。・・・・・」

・・・・・翌日。

「あ〜〜〜〜、寝坊した〜〜〜〜。え〜っと、私の双剣は?防具は?」

私は慌てて準備をして集合場所へ向かう。

「すみません、寝坊しました。」

「あんたが新米ハンターか?ま、無理するんじゃないぞ。」

「は、はい。ありがとうございます。」

私はガタイの良いハンターに声をかけてもらう。

「今日からハンターになりましたアリスです。よろしくお願いします。」

「俺はビンセントだ。しかし初仕事がリオレウス討伐とは良い根性しているよ。」

「だって、ここしか残っていなかったから・・・そんなに無謀ですか?」

「リオレウスが何かも解らないのか・・・・まぁ、そのほうが良いかもしれないな。」

参加ハンターの少なさを見れば危険な任務ということは大体わかるわ。帰ろうかな・・・・・。

「それじゃあ、行きましょうか?隊長。」

一人のハンターがビンセントさんに話し掛ける。

「隊長さんだったのですか?知らなかったとはいえ失礼しました。」

「気にするな。では行くぞ。」

ビンセントさんの号令で森丘に向かう。・・・が

「あの〜、隊長?」

「ビンセントで良いぞ。どうした?」

「3人しかいませんけど・・・・・。」

「リオレウスと聞けば大体こんなものだ。お前はまだ根性がある。」

いえ、出来ることなら帰りたいです。そもそもそんなに危険と知っていたら参加していません。

「さてと、アリス、これを飲んでおけ。」

私はビンセントさんに怪しげな薬を渡される。

「何ですか?これは?」

「お前な〜、ただの携帯食料くらい知っておけよ。双剣使いならなおさらだ。」

こんな飲み物が食料なんて解るわけないじゃない。もうヤケクソよ。

「ん?少し体が軽くなったかな?」

「アリス、来たぞ。」

私は上空を見上げる。そこには巨大な龍がゆっくりと舞い降りてくる。

「え〜〜〜?絶対無理です。」

「大丈夫だ。俺がフォローしてやる。恐れずに行け。」

私はビンセントさんの一言で吹っ切れた。私の武器であるスピードでどこまでモンスターを撹乱できるかわからないけどやれることをやろう。

「お、おい、アリス正面から行くな。無茶すぎる。」

リオレウスが私に向かって炎をはく。私は寸前でかわしリオレウスの顔面に双剣乱舞をきめる。

「おい、おい、あの姉ちゃんただ者ではないぞ。俺も燃えてきたぜ。」

ビンセントさんは弓で上手く立ち回りリオレウスの注意を引いてくれる。

「さすが隊長。戦いやすいわ。」

私はリオレウスの背後に回り双剣乱舞を叩き込む。

「あっ!!リオレウスの尻尾が・・・・」

私の双剣乱舞でリオレウスの尻尾が切断されてしまう。

「初仕事がリオレウスでしかも尻尾を切断するとは・・・・・。」

「えっ?あの〜、切っちゃって良かったのですか?」

「素人が切ろうと思っても簡単に切れるものじゃないぞ。よくやった。」

「はい、ありがとうございます。」

でも、何でこのリオレウスを皆は恐れるんだろ?
あっ、また炎だ。

「あの女、末恐ろしいな。リオレウスを全く恐れていない。それにあの神速は相当な武器だ。」

「隊長、リオレウスが足を引きずっていますけど・・・・・。」

「な、なに〜、もう?早過ぎるだろ。よし、トドメを刺すのだ。」

「はい。」

私はリオレウスの眼前に立ち顔面に双剣乱舞を叩き込む。リオレウスは断末魔をあげ絶命する。

「隊長、倒しましたけど・・・・・。」

「ん?どうした?」

「いえ、最初は3人で来ましたよね?私達2人しかいませんけど。」

「リオレウスを見た途端に逃げたよ。気付かなかったのか?」

「はい、全く。」

「まぁ、いいや。帰るぞ。」

私とビンセントさんは街へ戻る。

「お前、これからも俺と狩りに行かないか?お前となら楽しい狩りになりそうだ。」

「はい。よろしくお願いします。でもお前はやめてください。アリスと呼んでください。」

「ああ、わかったよ。よろしくな、アリス。」

この一年後に私はビンセントと結婚した。


・・・・番外編 完。

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