第3巻ユ
□第79話 メアリー大暴走a
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「お師匠様、朝ですよ。起きてください。」
はっきり言う。すでに脳は起きている。しかし体がいうことを聞かないのだ。
「ふぅ、仕方ないですね。」
なんだ`何をする気だ`
「スペースローリングアタ〜〜〜ックaaa」
「ぎえ〜〜〜〜aaa」
メアリーは助走をとりロンダートバク宙で私にボディーアタックをいれる。
「おはようごさいます、お師匠様。」
「あ、ああ、おはよう。相変わらず過激な起こし方だなぁ。」
「はい、お姉様と相談して決めました。」
「それにしてもよくあのような技が使えたな`」
「はい、マリーお姉さんに教わりました。」
そういえばマリーのお兄さんは格闘家と言っていたな。
私とメアリーは食卓へ向かう。
「おはよう、昨日おばあちゃんから雪山草を早く採ってくるように催促されたわよ。」
そういえば前回全て落としたのだったな。
「わかった、今日行ってくる。」
「私も行きます、お師匠様。」
「構わないが危ないと思ったら逃げるのだぞ。」
「はい、わかっています。」
私達は朝食を済ませて雪山へと向かう。
「ずっと聞きたかったのだがメアリーはどうしてハンターになりたいと思ったのだ`」
「私がモンスターに襲われそうになった時にお母さんが助けてくれたのです。それがカッコ良くて・・・・。」
「私と似ているな。」
「お師匠様も誰かに憧れてハンターになったのですか`」
私はハンターになったいきさつをメアリーに話す。
「そうだったのですか・・・・。やっぱりハンターになる人というのは誰かに憧れてなるのですかね`」
「確かにキッカケにはなるだろうな。そんなことより雪山草を集めよう。」
「はい。」
雪山草も集め終わり私達は下山の準備を始める。
aaaaa
「危ない、メアリー。」
私は飛び込んでメアリーを抱え上げる。
「ありがとうございます、お師匠様。」
フルフルか・・・やっかいな相手だ。
「きゃ〜〜〜aaaa」
な、何だ`私は驚いてメアリーを見る。
「気持ち悪いです〜。」
確かにフルフルは卑猥な形をしている。女の子なら当たり前の反応だな。
「いや〜、来ないで下さい。」
メアリーは完全にパニックに陥りフルフルに双剣乱舞を何度も叩き込む。
「いや〜、気持ち悪い、来ないで〜。」
言葉と行動が全く合っていない。自分からフルフルに近づいてまだ双剣乱舞を叩き込む。
「メアリー、気をつけろ。放電があるぞ。」
「いや〜、はやく死んでください。」
ダメだ完全に暴走している。
そうだ、セフィリアにもらった罠だ。
私は早速罠を仕掛ける。
フルフルの足元で罠を仕掛けるのはとてつもなく怖い。
「よし、成功だ。いくぞ、必殺a1日1回限定・・以下省略。」
「いや〜、気持ち悪いです〜。超双剣乱舞。」
暴走中のメアリーの超双剣乱舞はえげつないほどフルフルを斬り刻んでいる。
「ひっく、は、はやく死んでください。」
パニックの限界なのだろう、メアリーはついに泣き出した。
「メアリー、頑張れ、もう少しだ。」
フルフルは結局何も出来ず暴走メアリーに倒される。
しかし、暴走中のメアリーはフルフルが絶命したことに気付いていない。
「気持ち悪いです、気持ち悪いです。」
「メアリー、もう終わったぞ。・・・メアリーaaaa」
「え`・・・・ひっく、お師匠様〜、怖かったです〜。」
私はメアリーの暴走のほうが怖かったぞ。
「さあ、帰るぞ。」
「はい。」
帰りもメアリーはずっと泣いていた。
「ただいま、雪山草を採ってきたぞ。」
「おかえり、ご苦労さ・・・・。」
セフィリアは泣いているメアリーを見て言葉を止める。
イヤな予感が・・・・
「ま、待て。これは・・・・」
「馬鹿ハンター、メアリーに何をしたのよaaaaa」
セフィリアの超メガトンパンチが私の顔面をとらえる。
「ち、違う〜、話を聞いてくれ〜。」
その後セフィリアが誤解に気付いたのはメアリーが正気を取り戻しメアリーから説明を聞いた2時間後のことだった。
・・・・つづく。