第3巻ユ
□第68話 聞き込みa`
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今日は誰にも起こされずに目が覚める。昨日のセフィリアの言葉が耳から離れない。謎のハンターは村内部の人間かもしれない・・・・・。
「あれ`お師匠様起きていたのですか`」
「あ、ああ。おはよう、メアリー。」
「おはようございます。どうしたのですか`何か怖い顔していましたけど・・・・・」
「いや、何でもないんだ。少し考え事をしていたんだ。」
「そうですか、まずは食事にしましょう。」
私はメアリーに促され食卓へ向かう。
「おはよう、今日は情報収集するんでしょ`」
「そのつもりだが・・・・どこで収集するかだ・・・・・」
「何を言っているのよ。情報といえば酒場じゃない。常識よ。」
その酒場の主人が常識ではないから困っているのだ。
「あ、ああ。一応行ってみる。」
「何よ、一応って`」
「行ってみればわかる。一緒に行くか`」
「当然よ。最初からそのつもりだったわよ。」
私達は朝食をすませコーヒータイムに入る。
「お師匠様、私の修業はどうするのですか`」
「メアリーは弓を持って私達についてくるのだ。」
メアリーはあまり理解していないようだがとりあえず頷く。
「あの、私もついていってもよろしいですか`」
珍しくフローラがついてくると言う。
「もちろん構わないがどうしたのだ`」
「いえ、最近私の出番が少なすぎるので作者さんが気を使ってくれたみたいです。」
最近のフローラは意味不明な発言が多い。
「そうね、最近は馬鹿ハンターと私とメアリーばかりだったから流石に作者もヤバイと思ったんでしょ。」
セフィリアまでもが意味不明発言をする。
とりあえず私達は酒場に向かう。
「おう、兄ちゃん久しぶりだべ。その子がアルバートが言ってた兄ちゃんの娘だべか`」
「違います。私には子供はいませんし結婚もしていません。」
「それでお母さんはセフィリアちゃんだべか`フローラちゃんだべか`それともマリーちゃんだべか`」
やっぱりダメだ。この人から収集できる情報なんてあるわけがない。
「ドンパさん`私の質問に答えてくれるかしら`」
セフィリアはカウンターに置いてある林檎を握り潰しながら言う。
「な、何だべか`オラにわかることなら答えるべ。」
さ、さすがセフィリア・・・・。
「メアリー、ちょっと来なさい。・・・この子が持っているもの。これを使いこなせる人がこの村にいるのか聞きたいのだけど。」
「う〜ん、どこかで見たことがあるべさ。どこだったべか`」
「ということはこの村にこれを使える人がいるということね`」
「それは間違いねえべさ。誰だったか思い出せないだけだべ。」
「ありがとう、それだけ解れば十分よ。」
私達は酒場を後にする。
「ねえ、セフィリア`ドンパさんをもう少し絞れば思い出したのではないの`」
「そんなことをしたら私の評判が落ちるじゃない。」
ようするにネコをかぶりたいわけだ。
「何か言った`ヤヤヤ」
「何も言っていないぞ。」
何故心の声が聞こえるのだ`恐ろしい女だ・・・。 バキッM
「な、なにをする`」
「恐ろしい女で悪かったわね`」
「なぜ私の心の中がわかるのだ`」
「ハンターさん、しっかり声に出ていましたよ。」
「と、とにかくこれからどうするのだ`」
「とりあえず帰るわよ。村人も候補者に入ることがわかっただけでも一歩前進よ。」
「それではお師匠様、帰って修業をしましょう。最近サボり気味ですよ。」
それもそうだな。帰って修業をするか。
「それでは帰って基礎体力強化の修業をするぞ。」
「はい、お師匠様。」
・・・・つづく。