第3巻ユ

□第62話 番外編の裏側
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「お師匠様、起きて下さい。」

いつものように荒々しく私を起こすメアリー。普通に起こしてくれないものか。

「わかった、わかったからベッドから降りてくれ。」

してやったりの表情でメアリーがベッドからおりる。

「メアリー、普通に起こしてくれないか`」

「それは、お姉様に言ってください。」

「う・・・・」

卑怯な。セフィリアに文句が言えるならとっくに言っているぞ。
私は諦めて食卓へ向かう。

「おはよう、今日はどうするの`何か手伝うことある`」

最近のセフィリアは本当に頼りになる。私は昨日から用意していたメモをセフィリアに渡す。

「今日は一人で調査に行こうと思う。悪いがこのメニューをメアリーに課してくれないか`」

「わかったわ。でも厳しくないかしら`」

「全部出来るとは私も思っていない。出来るところまででかまわない。」

かなり厳しいメニューだと思う。メアリーの年齢を考えると半分できたら上出来だろう。
私は朝食をすませ、調査へ向かう。

「森丘か・・・・、またリオレウスが来るのかな`いやだなぁ。」

私はハンターらしからぬ本音を言う。そこへ上空から翼を羽ばたかせる音が・・・・・。

「や、やっぱり〜〜〜aa勘弁してください。」

私は予想通りに現れたリオレウスにおもわず謝る。今すぐ逃げ出したい。

「でも、やるしかないaa」

私は戦闘体制に入る。しかしリオレウスは降りてくる途中、いきなり炎をはく。

「ぎょえ〜〜〜〜、卑怯だぞ。降りて戦え。」

私は決死のダイブで炎をかわす。
そして降りてきたリオレウスに怒りの一撃。

「う・・・・、何か嫌な予感が・・・・・・」

リオレウスが突進する。至近距離にいた私は避けれるわけもなく吹き飛ぶ。

「ビンゴ〜〜〜aaa」

私は予感の的中に思わず叫ぶ。しかし実際はかなりヤバイ。

「いつもならここで謎のハンターが助けてくれるのだが・・・・・」

ついに他力本願に走ってしまった・・・・。ダメだ、自分でなんとかしなければ・・・・・。
私は体制を立て直し第二波に備える。

「おや`来ないな・・・・。どうしたのだ`」

私はおそるおそるリオレウスに近づく。

「何本か弓矢が刺さっている。謎のハンターか・・・・」

私は謎のハンターに感謝し攻撃を続ける。
結構弱っているようだ。私はリオレウスがダウンしたのを見て一期にたたみかける。

「くらえa必殺・・・以下省略。」

しかし、リオレウスはかろうじで生きている。

「マ、マジ`やばい、力が入らないぞ。今度こそ絶体絶命だ。」

私はおもいっきりパニックになった。そして何を思ったか大剣を最後の力を振り絞ってリオレウス目掛けて投げた。
大剣は見事にリオレウスの眉間に突き刺さる。
リオレウスは「何でやね〜ん」というような断末魔をあげ息絶える。

「間違いなく今日の勝利は偶然の産物だ。
少し休憩してから帰ろう。」

私はリオレウスの眉間から大剣を抜き休憩する。

「また謎のハンターに助けられたな。一体誰なんだ`」

私は考えても無駄だと思い帰り支度をする。

「ん`あれはメアリーとセフィリアか`まだやっていたのか`」

私は二人のもとへ駆け寄る。

「ん`まだやっていたのか`どこまでやったのだ`」

「はい、4セットと腕立て伏せ50回でダメでした。」

そんなにやったのか・・・・。
私は本気で驚いた。

「よく頑張ったな。」

メアリーは顔を赤くする。

「さて、メアリー、家に戻ってお風呂に入りましょう。」

「はい、お姉様。お師匠様も一緒に入りましょう`」

「だから入らないと言っているだろう。」

「どうしてですか`」

どうしてと言われても一言で言えば大人の事情だが、メアリーには理解できないだろう。

「セフィリアに殺されるからだ。理由はそれだけではないがそれで十分だろ`」

「それなら大丈夫です。お姉様もお師匠様のことが好きだと言っていましたから。」

「え`」

私は一瞬ドキッとした。

「ば、馬鹿。ち、違うわよ。好きか嫌いかで話をしていたのよ。」

そうだろうな。ドキッとして損したではないか。

「そういうことか。メアリー、早くお風呂に入りなさい。」

「はい、お師匠様。」

・・・・つづく。

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