マ第10巻マ

□第280話 仁義なき戦い(?)オールスター対決。
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バキッ!!

「おごぉっ!!」

今日はセフィリアか?メアリーか?
毎朝恒例の早朝不意打ちダイナマイトパンチで私は目を覚ます。

「お師匠様、お母さんが来ていますよ。アイリスお姉ちゃんも一緒です。」

アリスさん姉妹が一緒に・・・?
イヤな予感がする。

「とにかく早く起きてください。」

私は着替えてダイニングへ向かう。

「おはようございます。」

「おはようございます、アリスさん、アイリスさん。」

今日は一体何が起こるのだろう?

「心配しなくても何もないわよ。アイリスとは外で偶然一緒になっただけよ。」

ホッ・・・
良かった。
たまには私のイヤな予感もハズレるものなのだな。

「遅くなりました。」

シリアが元村長に朝食を出して私の家に来たのだ。

「誰?」

「メアリーの母のアリスよ。こっちは妹のアイリスよ。」

アリスさんがシリアに自己紹介する。

「アリスさん?【神速のアリス】と同じ名前ね。」

「同じ名前も何も正真正銘【神速のアリス】さんだぞ。」

「え?そうなのですか?名前は知ってるけど顔までは知らなかったので。」

シリアはハンターではないから顔までは知らないだろう。

「で、あなたは?」

「私は先日マリーさんの弟子になったシリアです。」

お互いの自己紹介を終えて朝食をいただく。

「やっぱりここの朝食は格別ね。」

「どわぁっ!!ベッキー!?いつの間に?・・・・レイラまで・・・」

この二人は本当にどうやって私の家の中に入っているのだ?

「今日はおバカさんに一言言いに来たのよ。」

ベッキーがいきなり私に物申す。

「な、何を?」

私のイヤな予感は結局絶対に当たるのだ。

「私達の出番が少なくなってきてない?」

そんなこと私に言われても・・・・

「それは私も思うわ。特にアイリスなんて酷いものよ。」

そんな・・・アリスさんまで・・・・

「いえ、私は別に気にしていませんから・・・」

アイリスさんは騒ぎに巻き込まれないように控えめに発言する。

「何よ?うるさいわね。何の騒ぎよ。」

仕事を終えてダイニングにやって来たセフィリアが一喝する。

「セフィリアさんはエバンスさんの妻だから別格として仕方ないわ。でもメアリーばかり優遇し過ぎじゃない?」

だから私に言わないでくれ。

「ま、私は登場人物紹介でも【メインヒロイン】ですからね。」

何だ?登場人物紹介って?

「とにかくメアリーばかり優遇し過ぎよ。」

「お母さん、ヤキモチ?」

何にヤキモチを焼くのだ?

「とにかく私達の立場改善を訴えるわ。」

「そうよ、そうよ。」

アリスさんとベッキーとレイラとシリアが訳の解らない団結をする。

「あの〜、私も参加してもいいですか?」

白熱した議論をしていたのでエレナが来たことも気付かなかった。

「こういうのはどうかしら?」

中立のセフィリアが提案する。

「今から全員で【次回主人公争奪バトル】を開催するのよ。元々、主人公の馬鹿ハンターと別格の私は審判に回るわ。」

「面白そうね。やりましょう。」

全員が頷く。

「どんなバトルをするのだ?」

「まず一回戦はチーム戦でドッヂボールよ。チームは戦力均等化を考えて私が作成するわ。」

結局、リーダー格の【アリスさんチーム】と【マリーチーム】に分けられた。
【アリスさんチーム】
アリスさん
ニーナ
フローラ
アレックス
レイラ
シリア


【マリーチーム】
マリー
アイリスさん
メアリー
アシュリー
ベッキー
エレナ

となった。

「ルールはキャプテンフォールマッチを採用するわ。」

「キャプテンフォールマッチって何だ?」

「ようするに内野に何人残っていてもキャプテンが当たったら負けというルールです。」

「ただし、アリスさんとマリーがキャプテンになったら終わらない可能性があるからキャプテンはアシュリーとアレックスにするわ。」

というわけで一回戦のドッヂボールが幕を開けた。


2ページ目に続く。
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