マ第9巻マ

□第243話 第2回ポッケ村大運動会!
1ページ/3ページ

「う・・・・・」

か、体が動かない。これが金縛りというやつか?
まさか、今まで討伐したモンスターの怨霊か?
私は気合いを入れて目を開ける。

「うわぁっ!!」

なんてことはない。
寝相がハンパなく悪いセフィリアが私の上で寝ていたのだ。

「しかし、これほどまで寝相が悪い人間が存在するとは・・・・」

私はセフィリアを元の位置に戻そうとセフィリアの肩に手を掛ける。
そこにタイミング悪くセフィリアが目を覚ます。

「何してるのよ?」

バキッ!!

「おごぉっ!!」

「まったく・・・・人が寝ているのをいいことに・・・・」

神よ・・・私、何か悪いことをしましたか?

「私に夜ばいをかけたじゃない。それにあなたは無神論者でしょ?」

夜ばいって・・・・そもそも夫婦だ。そのくらい大目に見てくれ。

「何か言った?」

「いえ、無神論者って何かな?と・・・・」

「読んで字の如く神様を信じない人よ。」

「何を根拠に・・・私も神様は信じているぞ。」

「神様が存在するなら、あなたの脳みそをもう少し重くしてもらいなさい。」

ひ、ひどい・・・・・

セフィリアとの会話で完全に目が覚めた私はダイニングへ向かう。

「おはようございます、エバンスさん。」

「おはようございます、ピーターさん。」

朝からニーナと一緒か。
しかし、こうやって見るとお似合いだな。
完全に女性のニーナが主導権を握って・・・・
ん?どこかでこんなカップルを見たことがあるな・・・・・

「お師匠様とお姉様のことですよ。」

「ん?何か言ったか?」

「いえ、おはようございますと言っただけです。」

「ああ、おはよう、メアリー。」

「ねえ、馬鹿ハンター。玄関にこんなものがあったけど?」

私はセフィリアからチラシを受け取る。

【第2回ポッケ村大運動会】

「何だ、これは?セフィリアの案か?」

「それなら馬鹿ハンターに質問しないと思うけど・・・・」

セフィリアをはじめ全員が私を可哀相な人を見る目で見る。

「え〜っと、詳細は・・・・・」

私はごまかすようにチラシの続きを読む。

「この大運動会の日程、今日の日付なんだが・・・・」

「そうみたいね。」

「一体誰が・・・・」

「誰がって・・・恐らくこの家で理解できていないのはお師匠様だけですよ。」

「そうなのか?」

全員が頷く。

「みんな、準備できた?」

「ア、アリスさん!?」

私は驚くがセフィリア達は【やっぱり】といった表情だ。

「お姉ちゃんが勝手なことをしてごめんなさい。」

アリスさんの後ろからアイリスさんがセフィリアに謝る。

「いいわよ。どうせ、今日はヒマだったし。」

最近、色々とありすぎて息抜きなんてできなかったからちょうど良い機会かもしれない。

「それでチーム分けはどうするのですか?」

「リーダーは前回と同じで私とセフィリアさんとマリーさん。」

やっぱり主人公なのにリーダーにはなれないのか・・・・

「今回は【夫婦対抗戦】も用意しているからエバンスさんは必然的にセフィリアさんチームね。」

私達の他にバケモノ夫婦はいるのか?

「いるわよ。アーサーさん夫妻と・・・・まだ夫婦ではないけどピーターとニーナさん。」

なるほど。
総合するとチーム分けは

アリスさんチーム
アリスさん、アイリスさん、メアリー、アーサーさん夫妻

マリーチーム
マリー、アシュリー、ピーターさん、ニーナ、マシュー

セフィリアチーム
セフィリア、エバンス、フローラ、アレックス、スティーブさん

ということになった。

「それじゃあ、村民を集めて早速始めるわよ。」

「私を忘れないでよ。」

「どわぁっ!!ベッキー!?いつの間に!?」

「そうね、バランスを考えてマリーさんチームに入ってもらうわ。」

ベッキーはセフィリアチーム以外ならどこでも良いという感じで頷く。

「私が勝ったらおバカさんとの結婚を取り消してもらうから。」

まだ言ってる・・・・そもそも団体戦で【私が勝つ】ってどういうことだ?

「はいはい、勝手に言ってなさい。いくわよ、馬鹿ハンター。」

セフィリアは私の腕を組んで外に出ていく。

「お、覚えていなさい・・・」

それを見たベッキーは闘志を燃やしている。
火に油を注いでどうする?

こうして第2回ポッケ村大運動会は幕を開けた。

2ページ目に続く
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ