第2巻ユ
□第40話 後ろ姿a
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「どうしたんですか`私の顔ばかり見て`」
マリーに疑惑を持った私はついついマリーを見てしまう。
そんな私を見てセフィリアが私を外に連れ出す。
「あなたね、2人を信じましょうって言ったでしょ`あれじゃあ、疑ってますって言っているようなものよ。」
「私だって信じたいさ。しかし、彼女達が謎のハンターではないという証拠がないではないか`」
「だったらその証拠を探してくればいいじゃないヤヤ見つかるまで帰って来なくていいわよ。」
「ああ、わかった。必ず探してくる。」
ん`そこは私の家ではないか。なぜセフィリアに閉め出されなきゃいけないのだ`
私は腑に落ちなかったが証拠を見付けたいとは私も思っている。
なるべくなら彼女達ではないという証拠が・・・
「しかし、一言に証拠と言ってもどこを探せばいいのだ`」
私は昨日のマリーとフローラの言い分を思い出し農場へて向かう。
「なんだべ`マリー`フローラ`誰だベ`これだけの人数だべ、顔と名前なんて一致しねえべ。」
誰に聞いても結果は同じだった。
たしかにこれだけ居れば解らないだろうな。
私は農場を諦め沼地へと向かう。
「ついでだから食料の調達をしよう。」
私は食料の調達を始める。すると奥で何かが光る。私は光の方向へ向かう。そこには毒怪鳥ゲリョスがいた。私は大剣を抜き慎重に近寄るがゲリョスの様子がおかしい。
「どうしたのだ`弱っているように見えるが・・・」
そして1本の弓矢がゲリョスの眉間に入りゲリョスは絶命する。
私はすぐに弓矢が放たれた位置を把握し走る。
謎のハンターは私に気付いたのか`逃げ出す。
「待ってくれ、君は一体誰なんだ`」
私は必死に追うが差は広がるばかりだ。
aaa私が見た後ろ姿は明らかに男だ。身長も私より10センチは高い。
私は安心したのか謎のハンターを追うのをやめてしまう。
しかし、決定的な証拠を掴んだ。私は意気揚々と家に帰る。
「あら`早かったわね。証拠は見つかったの`」
「もちろんだ。」
私はセフィリアに謎のハンターの特徴を後ろ姿だけだが話す。
「たしかに決定的ね。だから言ったじゃない。あの2人じゃないって。」
ウソをつくなヤヤ2人の言い分を真に受けるなと言ったのはセフィリアだろヤヤヤ
「何か言った`ヤヤヤ」
「いや、セフィリアの言う通りだった。と言ったんだ。」
「何がセフィリアさんの言う通りだったんですか`」
マリーが厨房から出てくる。
「ちょっと聞いてよ、マリー。馬鹿ハンターったら謎のハンターがマリーかフローラだって言っていたのよ。」
コラッヤヤヤ
「え〜〜〜〜````そんな訳ないじゃないですか。」
「でしょ〜`」
「それでエバンスさんは朝、私の顔を見てたんですか`」
「何よマリー`大声出して。」
フローラが研究室から出てくる。マリーが理由を言うとフローラは私を見て大声で笑う。
「ハンターさんって面白いですね。私かマリーが謎のハンターならとっくにセフィリアが気付いてると思うわよ。」
私はセフィリアを見る。
「と、当然じゃない。だから、わ、私は最初から違うって言ったじゃないム」
なにはともあれ疑いは晴れたのだから良しとしよう。
「でも、これで謎のハンターに関しては振り出しに戻ったわね。」
「まあ、いいさ。とりあえず私達の敵ではないようだし気長に探すさ。」
「そうね。敵というより馬鹿ハンターにとっては命の恩人だからね。」
私は安心したのか夕食を食べるとすぐに寝てしまった。
・・・・その夜。
「あの傭兵の怪我も完治したのにオメエさん目立ちすぎだべ。」
「今日の行動は考えがあっての行動です。ご心配には及びません。」
「そうだべか。くれぐれも気をつけるべさ。」
「はい。」
・・・・つづく。