第2巻ユ

□第36話 怪鳥の復讐a
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私の昔話も終わり私とセフィリアは食卓へと向かう。

「ところでそのtomoっていうハンターはなぜ島国を離れて馬鹿ハンターの故郷へ来ていたのかしら`」

私は言うべきか迷ったがセフィリアの鋭い視線をかわしきれずに正直に話す。

「ナンパ目的だったそうだ。」

「はあ`」

セフィリアはあきれ顔で私を見る。

「彼は俺のこの顔と腕があれば振り向かない女性はいないと言っていた。」

セフィリアはもういいといった表情で研究室に入る。

「さて、私も調査へ向かうとするか。」

いつも通りの調査、食料調達、イャンクックとの遭遇・・・・・・

「イャンクック``それはいつも通りではないだろう`」

私は自分自身にツッコミをいれる。

「仲間の復讐のつもりか`返り討ちにしてやるぞ。」

私は一直線にイャンクックに斬りかかる。
イャンクックはお見通しとばかりにカウンターのテールビンタ。

「あぐっaaa効いた〜〜〜。しかし、お前の攻撃パターンはもう見切った。」

私はイャンクックが炎をはく瞬間を逃さずに的確に大剣を振り下ろす。
イャンクックはたまらずにダウンする。

「よし、今がチャンスだ。くらえ、必殺a1日1回限定適当大剣振り回し。」

しかし、今日のイャンクックはしつこい。起き上がりざまにノーモーションで炎をはく。
私は必死にかわすが左足に当たってしまった。
イャンクックは今がチャンスとばかりに足をひきずり逃げ出す。

「くそ〜、ここまできて逃がしてしまうのか`動け、動くんだ私の左足。」

私は必死に足をひきずりイャンクックを追うが距離は開くばかりだ。

「ダメか・・・・」

わたしが諦めたその時、イャンクックの眉間に1本の弓矢が突き刺さる。イャンクックは致命傷を受け絶命する。

「誰だ`どこにいるのだ`」

私は辺りを見渡すが影すら見つからない。私は弓矢が飛んできた方向に歩いていくが姿をとらえることが出来なかった。

「一体誰なんだ`偶然が2度も起きるはずはない。ということは私を常に見張っているということだろうな。」

私は足をひきずり村に戻る。

「ハンターさん、どうしたんですかその足、ひどいやけどですよ。マリー、薬草を持ってきて。」

薬草を受け取ったフローラは私の手当てをしてくれる。

「えらく手慣れているな`経験があるのか`」

私はフローラの手当ての手際の良さに関心しつつ疑問を持つ。

「フローラは看護士免許を持っているのよ。手慣れていて当然よ。」

フローラが答えるよりも先にセフィリアが答える。
なるほど、フローラの優しい言葉遣いもそのためか・・・・・。

「ではなぜ学者になったのだ`看護士のほうが似合っていると思うが`」

「モンスターが現れるようになってから怪我をする人が増えてきて治療するにはまずモンスターを研究したほうが良いと思い学者になったのです。ですので看護士の為の学者なんです。」

「フローラはすぐにでも医師免許を取れる程の実力もあるのよ。そこいらのヤブ医者よりよっぽど頼りになるわよ。」

では何故医師にならなかったんだろう`
私はデリケートな問題なのだろうと思いフローラにはそれ以上は尋ねなかった。

「それよりあなたまた謎のハンターに助けられたらしいわね。今日は気絶はしなかったんでしょ`
だったら顔を見てるでしょ`」

「いや、私の視界に入らない所から弓矢を放ったようだ。物凄い腕だ。」

「でも追い掛けて顔は見れなかったんですか`」

「この足だからな。追い掛けようにも追えなかった。」

「でも偶然馬鹿ハンターのピンチを2度も救うなんて出来過ぎよね`あなた見張られてるわね。」

「私も同じ事を考えた。」

「まあ、いいわ。謎のハンターについてはゆっくり探っていけばいいわ。」

私達は夕食を済ませ私も足が痛いので早めに就寝する。


・・・・・その夜。

「それじゃあ、あの傭兵は左足のやけどだけですんだべな`」

「はい。おそらくは2,3日で治ると思います。」

「その2,3日にモンスターが出てきたらどうするべ`」

「私が討伐します。」

「それは危険だべ。オメエさんがやられる心配はねえべが目撃される可能性が高くなるべ。」

「大丈夫です。細心の注意を払います。」

「そうだべか、悪いが宜しく頼むべ。」


・・・・・つづく。

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