第2巻ユ

□第32話 エバンスの趣味
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「ご主人様、起きるニャ。もう朝ニャ。朝食の準備もできてるニャ。」

・・・・・・。
ここでいつもならセフィリアとマリーの声がするのだが今日は聞こえてこない。

「ん`セフィリアとマリーはどうしたのだ`フローラもいないようだが`」

「今日は皆さんで村長の家に行くって言っていたニャ。探りをいれるって言ってたニャ。」

例の弓矢のことだろう。セフィリアがいないということは・・・・・
私は食事を済ませると奥に隠していた釣竿を取り出し出掛ける。

「マシュー、今日の夕食は魚にしよう。大物を釣ってくるからな。」

「わかったニャ。期待して待ってるニャ。」

私は以前から目を付けていた密林の穴場に向かう。調査に釣竿を持って行けばセフィリアに殺されかねないからな。

「しかしなぜ私がセフィリアに気を使って趣味を封印しなければならないのだ。」

などと独り言を言っているうちに早速アタリが・・・・

「おお、これは大物だ。」

私の釣竿が折れそうな勢いでしなる。

「折れるなよ。こんな大物、滅多にお目にかかれないぞ。」

私は一気に釣竿を引き上げる。
ビターンaaaaa

「ガ・・・・・ガノトトス`そんな馬鹿な・・・こんなことなら折れてくれれば良かったのに。」

ガノトトスはゆっくりと起き上がる。そして私に向かってウォーターブレスをはきかける。

「どっひゃ〜〜〜〜〜aaaごめんなさ〜い。海に帰ってくださ〜〜〜い。」

私の必死の説得もガノトトスには届かない。
ガノトトスは続け様にテールビンタを仕掛ける。

「危な〜〜〜〜い。こ、殺す気かaaaa」

私は必死によけた。その場所は運が良いのか悪いのかガノトトスの足元だった。

「やるしかない。くらえ、必殺a1日1回限定適当大剣振り回し。」

足元を斬られまくったガノトトスはたまらずダウンする。

「はあ、はあ、はあ、はあ・・・・・・さて、逃げるか。」

私が逃げようと大剣を背中に片付けるとガノトトスが起き上がる。

「あの〜`もしかして怒ってます`」

ガノトトスは返事の代わりにテールビンタをくらわす。

「ぎえ〜〜〜〜、そりゃ怒るだろうな。」

私は回復薬を探そうと道具袋に手を入れる。
しかし、中にあった物は・・・・・あの力がみなぎるマズイ薬だ。

「仕方ない。これを飲むか・・・・」

私は一気に飲み干す。やはりマズイ。怒りがこみあがる。

「セフィリア〜〜〜、釣りくらい自由にやらせろ〜〜〜〜aaaa人の事を馬鹿馬鹿いうな〜〜〜〜aaa」

ガノトトスは必死に逃げようとする。

「だから、誰が逃がすって言ったaaaaa
何が自分のお金を使うのが嫌いだ〜〜〜〜〜aaaaaa」

ガノトトスは(そんなこと知らんがな)と言いたげな表情で息絶える。

「よし。これでマシューとの約束は果たしたな。帰ろう。」

私はガノトトスを持って帰る。

「ただいま、マシュー。約束通り大物を釣ってきたぞ。」

私は自慢げにマシューに見せる。
しかしセフィリアのダイナマイトパンチが私の顔面をとらえる。

「な、何をするのだ。」

「あんた馬鹿じゃないの`こんなもの食べれると思ってるの`あんた一人で食べなさいよ。」

私は結局一人でガノトトスを焼いて食べようとしたが焼いている時のにおいがあまりにも酷い。私は素直に謝り普通の夕食を作ってもらった。


・・・・つづく。

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