マ第6巻マ

□第169話 ドス・ドス・ドス!
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「お師匠様、起きてください。早く、早く。狩猟にいきましょう。」

メアリーはアリスさんから貰った、いや、勝ち取った【双龍剣、天地】を早く使いたいようだ。

バキッ!!!

「おごぉっ!!!」

「起きましたか?」

メアリーのパンチを顔面に喰らった私はしっかりと目が覚める。

「あれで目覚めない人間はいないだろう。
おはよう、メアリー。」

私は食卓へと向かう。

「おはよう、行くわよ。」

ニーナに引きずられてアーサーさんの店へ向かう。

「おはようございます、今、エバンスさんの家に行こうと思っていたんですよ。」

アーサーさんが家に来る時は決まって良い事がない。

「お疲れ様でした。」

私はイヤな予感を拭いきれず帰ろうとする。

「エバンスさん、ニーナさんはもう契約書にサインをしていますけど。」

私はニーナを見る。ニーナは満面の笑みで契約書を私に見せる。

「で、今日は何ですか?」

私は諦めてアーサーさんに情報を聞く。

「ちょっと言いにくいので、とにかく砂漠へ向かってください。」

とにかく砂漠へって情報になっていないではないか。

「わかったわ。砂漠ね。ありがとう。」

おいおい、納得するな。
さっさと家に帰るニーナを追い掛けて私も家に帰る。

「ただい・・・」

バキッ!!!

「おごぉっ!!!」

私はマリーの剛腕パンチを顔面に受ける。

「すぐにいただきます。」

私は文句を言いたいのをぐっと堪えて朝食を食べる。

「で、砂漠には何がいるの?」

セフィリアが尋ねる。

「それがアーサーさんも教えてくれないのだ。」

「じゃあ、どうするのよ?」

「とにかく契約書にもサインをしたことだし行くしかないだろう。」

「それはそうだけど、もしメアリーとアシュリーをケガさせたら殺すわよ。」

セフィリアの迫力に押されて私は何度も頷く。

「お師匠様、早く行きましょう。」

新しい武器を早く使いたいメアリーは私の腕を引っ張って砂漠へ向かう。

「師匠、ドスファンゴがいますよ。」

ドスファンゴ?楽過ぎて言いにくかったのか?

「エバンス、ドスランポスよ。」

なるほど、二頭いたから言いにくかったのか。

「お師匠様、ドスガレオスです。」

「だぁ〜〜〜、いっぺんに言うな〜〜〜。」

そして私の目の前にはドスゲネポスとドスイーオスがいる。

「なるほどね、説明するのが面倒になるのも解るわね。」

ニーナが納得する。私も同感だと頷く。

「とにかく一頭ずつ片付けていくぞ。まずは突進が厄介なドスファンゴからいくぞ。」

「はい。」

メアリーは返事と同時にあっという間にドスファンゴに近付く。
ニーナも負けじとドスファンゴに攻撃を加える。

「よし、私もいくぞ。アシュリーは他のモンスターの足止めを頼む。」

「はい、あっ!!師匠、危ないです。」

アシュリーへの指示でドスファンゴから注意をそらしていた私はドスファンゴの突進に気付かなかった。

「ん?・・・にぎゃ〜〜〜〜〜!!!」

私は間一髪突進をかわす。しかし、ドスファンゴの私への突進は止まらない。

「な、なぜ私ばかりが〜〜〜〜?」

「メアリー、エバンスが囮になっている間にドスランポスを倒すわよ。アシュリー、ドスランポスに閃光玉をお願い。」

「はい。」

ドスファンゴの突進の餌食になっている私を無視してニーナ達はドスランポスの討伐を始める。

「鬼〜〜〜、悪魔〜〜〜〜!!!」

私の悲痛な叫びも虚しく響き渡るだけでニーナ達はドスランポスの討伐に集中している。

「双剣乱舞!!!」

メアリーの双剣乱舞が決まりドスランポスは絶命する。

「は、早く助けてくれ〜〜〜〜!!」

「まだ大丈夫そうね。次はドスイーオスよ。アシュリーお願い。」

アシュリーが閃光玉を投げてドスイーオスの視界を奪う。近くにいたドスゲネポスも視界を奪われる。

「ニーナさんはドスゲネポスをお願いします。」

「OK!気をつけてね。」

「し、死ぬ〜〜〜!早く助けて〜〜〜!!」

「お師匠様、少し静かにしていて下さい。集中できません。」

「は、はい。すみません。」

ってなぜ私が怒られるのだ?しかも弟子に・・・

「メアリー、離れて。閃光玉の効果がきれるわ。
必殺!貫通弓の舞。」

アシュリーの攻撃でドスイーオスが力尽きる。

「てや〜〜〜!!」

ニーナの顔面メッタ斬りでドスゲネポスが絶命する。

「さて、残りはドスファンゴとドスガレオスだけね。」

「どうします?そろそろお師匠様を助けますか?」

協議する必要はないだろう?当然私を私を助けるべきだろう。

「そうね、助けましょうか。」

やっと地獄から解放される。

「ニーナさん、ドスガレオスが砂から出てきました。」

「予定変更。ドスガレオスを倒すわよ。」

ド、ドスガレオス〜〜〜、空気を読んでくれ〜〜〜〜。今、出てくる必要は全くないだろ〜〜〜。

「は、早く助けてくれ〜〜〜。」

「うるさい!!」
「うるさい!!」
「うるさい!!」

三人が同時に言う。

「ご、ごめんなさい。もう少し頑張ります。」

私は心に傷を背負いながらドスファンゴの突進から逃げ回る。

「さて、一気に片付けるわよ。」

「はい、必殺!1日1回限定、超双剣乱舞。」

「必殺!貫通弓の舞」

メアリーとアシュリーの必殺技が決まりドスガレオスがダウンする。

「必殺!三枚卸!!」

ダウンしたドスガレオスをニーナが三枚に卸してドスガレオスは絶命する。

「アシュリー、閃光玉を投げてあげて。」

「はい。」

アシュリーの閃光玉でようやくドスファンゴの突進が止まる。

「はあ、はあ、はあ・・・・やっと止まった。」

「私達は疲れたからエバンス一人で倒してね。」

なに〜〜〜〜〜?
私のほうが疲れているぞ。
こうなったらヤケクソだ。

「どうりゃ〜〜〜、(ニーナの)バカヤロ〜〜〜〜!!!
必殺!!1日1回限定適当大剣振り回し。」

私の怒りの攻撃が決まりドスファンゴは力尽きる。

「お疲れ様です。さあ、帰りましょうか。」

私達は家に戻る。

「お帰り、お疲れ様。」

「ただいま。」

私は帰るなり倒れるように眠りこむ。

「どうしたの?」

「お師匠様、ずっとドスファンゴに追い掛けられていて疲れているのですよ。」

「そう、じゃあ、夕食まで寝かせてあげましょうか。」

「ムニャ、ムニャ・・・貧乳ニーナめ、覚えておけよ。」

「ねえ、村長。夕食までとは言わずに永遠の眠りにつかせたいんだけど。」

「まあ、まあ。所詮寝言じゃない。おさえて、おさえて。」

「ムニャ・・・・ニーナと言いセフィリアと言い、あの貧乳コンビは鬼だな。」

「ニーナ、前言撤回するわ。」

バキッ!!バキッ!!!

「ぎゃぴ〜〜〜〜!!」


・・・・つづく。

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