第1巻
□第5話 雨期到来`ハンター復帰`
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衝撃の事実から2週間、学者セフィリアが言った雨期はまだこない。
そしてそのセフィリアはというと・・・・
「ほらほら馬鹿ハンター、いつまで寝てるの。早く起きて密林の調査に行きなさい。」
毎朝6時にはこのように起こしにくる。
「あんたが行けばいいだろ`その為にポッケ村に来たんだろ`」
「なによ、こんなか弱い女性にモンスターがいるかもしれない所に行けって言うの`」
それだけ図太い神経があれば大丈夫だと思うが・・・・・・
「そもそもあんたが言う雨期って言うのも来てないじゃないか`」
「あ〜、ごちゃごちゃ言わないで早く調査に行きなさい。」
あんたは私の妻か`・・・
と、まあ毎日こんな状況だ。
これ以上セフィリアと言い合ってもラチがあかないので私は密林へと調査に向かう。
「はい、異常なし。帰ろう。」
いつもと同じ単調な毎日・・・しかし今日はいつもと違った。一人の10代半ばくらいの女の子が密林の入口付近に立っていた。
「あの、こんな所で何をしているのですか`」
私が声を掛ける。
「あ、いえ、あの〜・・・・・いいお天気ですね。」
おい、おい。あんたあからさまに怪しいよ。
「そうですね、いい天気ですね。ところで何をしているんですか`」
「わ、私を殺すのですか`」
は`この人は何を言ってるんだ`私の周りにはこんな人しか集まらないのか`
「どうしてそうなるんですか`私はこんな所にいるあなたが心配で声を掛けただけですよ。」
「ウソです。その背中に背負ってる剣で私を・・・・・」
原因はこれか・・・・
「私はハンターのエバンスと言うものです。この剣はモンスターを倒す為のものです。もし私があなたを殺すなら声を掛けずに後ろから斬ると思いますが。」
「それもそうですね。すみません。まさかこんなモンスターがいない所にハンターがいるとは思いませんでしたから。」
い、痛い。今、私の心は果てしなく傷ついた。
「そ、それはですね、このあたりにもモンスターが来るという学説を唱える学者がいまして私はその人の使いで調査をしているんです。」
「もしかしてその学者と言うのはセフィリアさんですか`」
え`あの女、そんなに有名なのか`
「は、はい。そうです。お知り合いですか`」
「お知り合いなんてとんでもない。私はセフィリアさんに勝手に憧れてるだけです。」
あの女のどこに憧れるんだ`
「そうですか。で`ここにいる理由は`」
「ですからセフィリアさんの研究室に行ったらココだと言われて来たのですが道に迷ってしまって・・・・・お願いです私をポッケ村まで連れて行って下さい。」
「それは構いませんが失礼、まだ名前を聞いていないので何とお呼びすればいいのか`」
「あ、すみません。私はフィリアといいます。学者見習いです。」
また学者か・・・・ん`フィリアとセフィリア・・・・・名前がよく似ているが・・・・・まあいい考えるのが面倒だ。
「それでは行きましょうか、フィリアさん」
帰り道を行くエバンスとフィリア。その帰路、雨がしとしと降り始めた。
セフィリアを追い掛けてきた女性フィリア、彼女の登場により物語はどう変わるのか`
・・・・・・つづく。