第1巻
□第4話 村長×学者=衝撃の事実
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学者と別れた私はまだ家がないので山菜売りのポントさんの家に泊めてもらった。
結局あの後、学者は私がモンスターのことを尋ねても明日、村長に話すからと言って何も教えてくれなかった。まぁ、私としてもあの女の毒舌を長々と聞こうとは思わなかったし明日になれば解ることだとしつこくは尋ねかった。
翌朝・・・・・・
ポントさんが私を無理矢理起こした。
「おい、センター、起きろ。村にものすごい美人が来てるべさ。」
あぁ、あの学者か・・・・
「確かに美人ですけど性格は最悪ですよ。」
「何で見てもねえオメエがそげなことわかるんだべ。」
「いえ、昨日偶然会って話しをしたんです。」
「そんでその美人がモンスターとがセンターとが言ってるからオメエさんのこと思い出して起こしに来たべさ。」
「それで今その人はどこにいるんですか`」
「村長の所だべさ。」
ああ、そういえば昨日村長に話すって言っていたな。
私は村長の家に向かった。村長の家に近付くと昨日の学者が声を荒げていた。
「だから、モンスターが襲ってくるって言ってるでしょヤヤヤ」
そこは私も詳しく聞きたい。しかし村長は
「何だべ`モンスターって`食い物か`」
「食べ物が襲ってくるわけないでしょヤ」
そのツッコミはもっともだ。
「モンスターって言うのは人間に害をなす生き物なの。私はこの村にもモンスターが襲ってくるっていうデータをもとに調査に来たのよ。」
ということはモンスターが襲ってくるというのはデータだけで調査はまだされていないということか。しかし、あの村長にそんな難しい事が通じるとは思えないが・・・・。
「んだば、そのデータっつうのを説明しれ。」
おいおい、村長が珍しくマトモなことを言ってるぞ。
「よく聞きなさい、そもそもこの村にモンスターがいないのは毎日山菜を採っている人がいて草食種のモンスターがいないのよ。草食種のモンスターがいないということはその草食種を食べる肉食種のモンスターもいないということなのよ。」
なるほど。ようするにポントさんのおかげでモンスターがいないということか。
「んだば、そのモンスターっつうのはこねえでねえか`」
おお、村長がまたマトモなことを言った。
「ここからが私の学説なの。確かに今までは山菜不足で草食種が存在しなかったわ。でもこれからこの村は過去にも例を見ない雨期に入るの。そうなると山菜は増えて草食種がここまでエサを求めてくるわ。そうなると当然肉食種も。」
なるほど確かに有り得る。でも雨期なんて本当に来るのか`
「その雨期っつうデータはオメエが勝手に言ってるもんだべ`セフィリア」
おお、珍しく同意見・・・・・ん`セフィリア`
誰`
「そうよ、でも自然現象のデータで私が間違えたことなんてないわ。そうでしょ`おばあちゃん`」
・・・・・・おばあちゃんaaaaa
「あの〜、村長`こちらの女性は`」
私はおそるおそる村長に尋ねた。
「んあ`ワシの孫のセフィリアじゃ、都会にかぶれおってもう何年も音信不通だったべさ。」
「あ、そうそう。おばあちゃん、私調査の為にこの村に住むから。」
「んああ`シセルは何て言ってるべ`」
「ああ、お母さんは勝手にしなさいって。」
謎の学者セフィリアは村長の孫だった。そしてセフィリアの言ったように雨期は来るのか`
主人公なのに今回はツッコミしか出番のなかったエバンスはどう動く`
・・・・・・つづく。