第2巻ユ
□第33話 番外編aマシューの料理教室
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「今日もいい天気ニャ。ご主人様が起きる前に朝食を作るニャ。」
俺はいつものように朝食作りを始めたニャ。いつもならマリーさんがくる時間ニャ。
「おはよう、マシューさん。実はマリー風邪をひいちゃって今日はこれないのよ。私も今日一日マリーの家で看病するから。」
フローラさんはそう言って出て行ったニャ。俺は朝食の準備に戻ったニャ。
「おはよう、マシュー。あら`マリーとフローラは来てないの`」
「マリーさんが風邪をひいたニャ。それでフローラさんが看病してるニャ。」
「そうなの`マリーでも風邪をひくのね。」
相変わらずセフィリアさんは毒舌ニャ。
俺はマリーさんに風邪に効く食事を作ることにしたニャ。
「ところでマシュー`マリーとフローラの食事はどうするの`」
「一応作ったけどどうしようかニャ`」
「それなら私が持って行くわよ。貸しなさい。」
「ニャ〜〜〜〜```セフィリアさんこそ熱があるんじゃないかニャ`」
俺はセフィリアさんのダイナマイトパンチをくらったニャ。
セフィリアさんがマリーさんの家に向かっている時にご主人様が起きてきたニャ。ご主人様は朝食を済ませ調査に向かうニャ。
「あら`馬鹿ハンターはもう出掛けたの`」
「出掛けたニャ。」
セフィリアさんはそれを聞くと辺りを見回してから俺に
「ねえ、マシュー`私に料理を教えてくれないかしら`」
「どうしたニャ`それなら俺に教わらずにマリーさんに教わったほうがいいニャ。」
マリーさんのほうが料理が上手いから素直に言ったニャ。
「マリーには知られたくないからマシューに頼んでるのよ。いいから教えなさい。」
「それは頼んでるのではなく脅迫ニャ・・・・」
「何か言った`ヤヤヤ」
「ニャ`喜んで教えるニャって言ったニャ。」
まずは肉焼きを教えようと思ったニャ。・・・・でも・・・・セフィリアさんの料理下手はハンパではなかったニャ。
包丁は逆手で持つ。肉に下味をつけない。肉を焦がす。とにかく凄かったニャ。
「セフィリアさん、まず包丁はこう持つニャ。そして力を入れすぎずに切るニャ。」
俺は料理の基本中の基本の包丁の使い方から教えたニャ。
「マシュー、このサシミウオはどうするの`これも教えなさい。」
だから頼んでないニャ・・・それは・・・
「サシミっていうのは難しいニャ。」
俺は隣で手本を見せながら教えていったニャ。
・・・・・・10分後
「これで出来上がりニャ。どうかニャ`」
俺はセフィリアさんを見る・・・・呆然と立ち尽くしているニャ。
・・・・・・・・
そこには無残に変わり果てたサシミウオがあったニャ。
俺達は一度中断し昼食を済ませたニャ。もちろんフローラさんとマリーさんにも昼食を持って行ったニャ。
「ああ、そういうことね。わかってきたわ。」
セフィリアさんは少しコツを掴んだようニャ。
「セフィリアさん、そんなに急がなくても大丈夫ニャ。明日も教えるニャ。」
「明日になればマリーも来るでしょ。だから今日中に覚えるのよ。」
セフィリアさんにはなんとも言えないオーラを感じるニャ。
夕方になりセフィリアさんの腕もぐんぐん上がり最後の仕上げの時に
「ただいま、ん`何をしているのだ`」
タイミング悪くご主人様が帰って来たニャ。
セフィリアさんはものすごいスピードでご主人様に近寄りダイナマイトパンチを浴びせたニャ。
ご主人様は失神KOニャ
・・・・・5分後、ご主人様が目を覚ましたニャ
「ん`あれ`セフィリアが料理をしていたような・・・・」
「はあ`何を言ってるの`私が料理なんてするわけないじゃない。夢でも見てたんじゃないの`
ねえ`マシュー`」
セフィリアさんは私の尻尾を踏みながら言う。
「そ、そうニャ。ご主人様は夢をみていたんだニャ。」
ご主人様はなんとなく納得したようニャ。
でも厨房の惨状を見ればバレると思うニャ。
そう思いながら俺はご主人様にバレないように厨房の掃除を始めたニャ。
・・・・番外編 完。