小説

□支える者に
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お前を支える者は俺でありたかった。



『支える者に』


その翡翠の瞳が涙に濡れて。

大事な大事な親友を目の前で失ったお前が。

いまにも、消えてしまいそうで。

その細い肩に、重いものを背負って。

もう、誰も失わないように、自分から距離をとって。



寂しくて、悲しくて、儚い、漆黒の存在。


そんなお前を支える存在に、俺はなりたい。

お前がなんの遠慮もなく、うれしいことも、悲しいことも、つらいことも。


気兼ねなく言えるような。


一緒にいて安らげるような存在に。
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