目覚めの時
□第4章
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「起きろ!昌浩」
もっくんは、昌浩の寝室に入り、昌浩を起こすのが、日課となっていた。
「後、5分」
昌浩は、寝ぼけて言う。
それを聞いたもっくんは、怒りが頂点に達した。
「起きろ!!晴明の孫!!」
「孫って、言うな!!」
ガバッと、起きて、もっくんを睨みつける。
「やっぱり、起こすのは、これに、限るな」
ワシャシャと、後ろ足で頭を掻く。
「おはよう。もっくん」
昌浩は、挨拶を必ずする。
徹底的に、教え込まれたのだから、きっちりとしている。
今日から、1学期が始まる。
昌浩は、目覚ましを見た。
「うぎゃああぁ。遅刻する」
その叫び声は、家中に、響き渡ったのだった。
「どうした?昌浩・・・」
朱雀が、偶々、昌浩の寝室の近くを穏形しながら、歩いていたのだろう。いきなりの叫び声にビックリして、顕現をして、入ってきた。
「ごめん、朱雀。遅刻するぅ〜」
謝罪しながら、支度をする昌浩。