淡い恋物語
□第六章
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「今日は何をしようかな?」
と女性の声が聞こえた。
「星の姫様。お文でごさいます」
と若い女性が御簾越しで話しかけてきた。
星の姫こと未夢は文を受け取り、詠んでみる。
《愛しい愛しい、星の姫。貴女に会えるのを心から楽しみにしている》
という内容だった。
未夢は顔をほんのり赤くさせた。
『彷徨ってば、私がこれに弱いの知っていて書くのかしら?』
と未夢は文を詠みながら思ったのだった。
「ななみはいる?」
と女性を呼んだ。
「はい。星の姫様」
とななみは御簾に近付いた。