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□愛してる
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『2−A沢田綱吉、至急応接室にこないと咬み殺すよ』


昼休み、お弁当を食べていると放送で雲雀さんに呼び出された。
いきなりのことに食べていた卵焼きが喉につっかえてオレは盛大に噎せてしまった。

こんな時、いつも背中をさすってくれる獄寺君も笑って見てる山本も今日はいない。

はぁ…オレ、何かしたっけ?
もしも今獄寺君がいたら「行かなくていいですよ10代目ぇ!!」なんて言うのかな。

でもそう言われてもオレには行くしか選択肢がないんだろうけど。そうじゃなければ文字通り咬み殺されちゃう。

なんだか最近呼び出しが多くなってきたような気が…。
早く行かなくちゃ。雲雀さんは「遅れたね、咬み殺す」だなんて言いかねない。
オレはお弁当を置いて応接室に走っていった。










コンコン
…がちゃっ


「失礼しまーす」
「遅いよ」


これでも急いだほうなんだけどやはり遅いと言われてしまった。まぁトンファーが出されないことは喜ぶべきなんだろうけど。


「それで、オレに何のご用件で…?」
「うん。少し質問いいかな」
「は、はい」


雲雀さんがオレに質問?一体なんだろう。まさか「好きな食べ物は?血液
型は?」とかそんなこと聞くわけあるまいし。

催されるままにソファに座り、テーブルの上に置いてあったコーヒーを飲ませてもらう。
オレが苦いのが嫌いなのを知ってか知らずか砂糖とミルクもセットだ。

雲雀さんはじっとオレを見つめて口を開いた。


「君さ、僕のことどう思ってるの?」


はい!?

思わずコーヒーを吹き出しそうになった。
こんな質問がくるだなんて誰も考えつかないって!
いきなりあんなこと言われたら誰だってオレと同じ状態に陥るだろう。

大分治まってからオレは言った。


「えっと、雲雀さんのことは……。つ、強くてかっこいい人だと思ってます」


機嫌を損ねないように細心の注意を払いながら答える。だけどお世辞を言っているわけじゃない。

一見すれば怖い人だけど顔だって整ってるし仕草も綺麗なものばかり。

何もしなければ獄寺君よりも山本よりもすっごくモテる人なんじゃないかな。

雲雀さんはオレの答えに満足気に微笑んだ。


「ふぅんそうなんだ」


雲雀さんの手が伸びてきてオレの頬を撫でる。優しく触れてきた指に少しだけ驚いた。

そして雲雀さんは次にこう質問してくる。


「じゃあ君は僕のこと好
き?」
「ええ!?」


まさかの展開に顔を真っ赤にしてうつむいてしまう。頭がグルグルして、わけわかんなくなって。気がつけば雲雀さんに引き寄せられて胸に顔をうずめる大勢になった。

どうしよう、心臓、破裂するかも。


「ひひひひ、雲雀さんっ!?」
「僕は君のこと愛してるよ?ねぇ、君ももちろんそうだよね…?」
「〜っ!」


愛してるだなんて嘘っぽいけど、とても嬉しい。
なんでそんなこと簡単に言えるんだ。オレだって雲雀さんのこと愛してるのに!










end

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