Present

□ケーキよりも甘い関係!
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『さぁお昼の校内放送の時間です。今日は今週のオリコンで見事1位に輝いた歌を流します!』


教室の上方に設置されたスピーカーからアナウンスが流れる。
並中でも一般的な中学校と同じようにお昼の校内放送というものがあり、ちょうど昼食時に放送されるんだ。
まぁほとんどの人は全く聞いてないんだけど。

そんなことはお構いなくスピーカーからは若者受けしそうな曲が流れ始めた。あっCMで聞いたことあるなぁなどと思いながら、獄寺君・山本の2人と何の他愛もない会話をする。昨日のテレビドラマの話とか部活であったことの話とか。

そして流れている曲がサビに入ろうとしていたとき、急にそれはピタッと止まった。
みんなあまり聞いていなくてもどうしたものかと気になるもの。少しざわざわとしていると、曲の代わりに低い声。


『2ーA沢田綱吉、今すぐ応接室に来ること。いいね?』

「えぇっ!?」


まさかのオレの名を指定され教室中の視線がオレへと集まる。みんな好奇心むき出しだ。
それもそうだろう。この声の主は多分誰だってわかる。というかこんな呼び出しするのはあの人しかいない。

並盛中風紀委員長、雲雀恭弥さん―…

校内放送で呼び出すのだけは止めてほしいって言ってるのに…。

そう思っていると、さっきの言葉の続きを言われた。


『言っとくけど、あと3分以内にこないとお「獄寺君、山本ぉ!お弁当処分しといてぇぇ!!」
「じゅ、10代目ーっ!」


そのままオレは応接室へと駆けていった。途中であった先生達に「がんばれ!」とエールを送られたりしながら…。










その頃、教室に取り残された2人は言いつけ通りツナのお弁当を片づけていた。


「ツナも大変なのな〜」
「あの野郎10代目の食事の邪魔をしやがって…」
「ははっ」
「笑ってんじゃねーよこの野球バカ!」


ガタンっと音を立てて獄寺は立ち上がる。獄寺は強く拳を握り机を力強く叩いた。


「だいたい何なんだよ雲雀は!!なんで10代目にあんなになれなれしいんだ!?」
「まぁまぁ落ち着けって!というか獄寺知らねーのか?」
「何をだよ」


山本の言葉に獄寺はムスッとしながら答える。山本はまたそれに笑いながら獄寺に言った。


「ツナと雲雀は幼なじみなんだよ。しかもすっげぇ仲良いんだぜ?」
「な…、
なぁぁぁああああ!!!?」


今まで自分が知らなかっ
た衝撃の事実を知った獄寺の叫び声が、教室中に木霊していた。
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