*素敵頂き物SSのお部屋*

□明澄香様から誕生日お祝い文
1ページ/1ページ



明澄香様(こあら亭)からの誕生日祝い文

---------------


穏やかな日溜まりに、目を閉じて大きく息を吸う。
頬に感じたわずかな感触にゆっくりと目を開ければ、
わずかに吹く風にちらちらと桃色の花びらが舞い落ちてくるのが見えた。
「こんな花びらに囲まれて、何やってんの?別嬪さん。」
ふざけた問いかけにちらりと視線を投げたゾロは、
太陽の光を反射している金色に目を細めた。
「なんでもねぇよ。」
いいながら再度目を閉じたゾロに、サンジはゆっくりとしゃがみ込み、
また舞い落ちた花びらに隠されていくゾロを見つめた。
こんなに存在感のある、体格のいい男を、なぜはかなく感じるのか。
次々と舞い落ちる花びらに、隠されていつか消えてしまいそうに…。
とたんぞくりと背筋を走った悪寒に突き動かされるように、サンジはゾロの頬に
指を走らせ、そこを覆う花びらをはらう。
その感覚にうっすらと目を開けたゾロの紅蓮の瞳に、サンジは顔を落とした。
近付くサンジの顔に、また目を閉じたゾロの唇を何度も啄み、その身体を
周囲から隠すように、腕の中に囲い込む。
何度も角度を変えてキスを落とし、その感触を堪能してから顔を上げた
サンジは、
自分の下でわずかに息をあげているゾロの頬を撫で、笑った。
「お前、桜が似合うよなぁ。」
わずかに潤みかけた瞳で、にらみ付けてくるゾロにそう囁く。
綺麗で、はかなくて、存在感があって…ただ周囲を魅了する。
まるでお前そのものだとそう言えば、この男がどうするだろうか。
「…春は嫌いじゃねぇ。」
命を育む季節だから。
そんなところは、てめぇに似ていると、ゾロは声に出さず口の中に転がす。
その言葉の変わりに、伸ばした手で自分の頬を撫でたゾロに、
サンジは誘われるように再度身を倒し…。

ゆっくりと息をあげていく二人の姿を隠すように、ゆるりゆるりと
花びらは舞いおちていった。




-------------

☆【こあら亭】の明澄香さまから誕生日祝い文を頂いてしまいました!ハワワ…!
桜の舞い散る情景がすごく幻想的に脳裏に広がって、思わず溜息が零れてしまいます…うっとり。
そして明澄香さんのお宅のゾロがまたえらく可愛くて色っぽくて、そんなゾロに愛されてるサンジが、めたくそに愛し返てやれるサンジが羨ましくて歯軋りですっ(本気)
明澄香さん、勿体無いような素敵な誕生日のお祝い文をプレゼントしてくださって、本当に有難うございましたー!!!v ※黒崎からのお礼文→





.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ