10年経て

□メリクリ
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あの後、雲雀さんも綱吉も獄寺も無事に退院をしてすっかり真冬の季節へ。

リボーンに銃を見せてもらってから綱吉とは少しギクシャクしているけど、私はお見舞いに行ったりした。綱吉も何も無かったような素振りを見せてくれる。



「じみさんはクリスマス、何するの!」
「俺とデート行こうよ」
「なぁ、無視しないでよ」


相変わらず学校で私が出歩けば男達がついてくるのが日常になってしまった。

「勉強したいんで空いて「じみこは僕と過ごすんだよね」......はぁ!?」
「ひ!」
「雲雀さん....!!!」


雲雀さんは退院後、有言実行、私に引っ付いて来る男を咬み殺すようになった。


「はぁ、いい加減学習しないのかね。この草食動物達は」
「困ってるところ助けて頂きありがとうございました〜〜」

さっき雲雀さんが変なこと言ってたから私はすぐその場から離れたかった。
でも、やっぱり彼には敵わない。


「待ってよ」

と、腕を掴まれ身体を引き寄せられる。
顔が近い...。

「ま、待ちません」
「24日、学校終わったら応接室ね」
「...っ」

耳元でそっと言われた。
その時ふわっと雲雀さんの匂いがして不覚にも顔が火照った。

雲雀さんは腕を離して背中を向けた。


「来なかったら全校生徒咬み殺すから」
「なっ」

スタスタと歩いて行ってしまった。
そんな卑怯なーーーーーー!!!!


私がその場で突っ立ってると、山本と獄寺が歩いて来た。
「じみこさん!」
「よ!」
「山本、獄寺ぁ...」

私が落ち込んでるのを見て2人は何かあった?と心配してくれた。

「あ、そだ。じみこさんもどうですか!」
「何?」
「24日、学校終わった後10代目の家でクリスマスパーティするんスよ!」
「そうだ、空いてるなら来いよ。その日は昼に学校終わるし」


私はだばーーーーっと泣いた。

「げ!なになに!どうしたの!」
「そっち行きたかった...うう.....」
「何があったんですか!」
「予定、埋められちゃって....」

と言うと、山本が「おー、なら25日でも良いんじゃねぇか?」と言い出した。
獄寺も確かに、と納得して綱吉に確認してみると言ってくれた。


2人とも優しいなぁ。
24日は雲雀さんと過ごさなくちゃいけないけど、25日にみんなと過ごせるなら....。
私を慰めてくれ........。
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