雲の上のピアニスト

□目覚めの感情
2ページ/5ページ




「如月、昨日遅くまでピアノ弾いてただろ!大丈夫だったか?」
「怪我してない!?」
「あ。山本くん、沢田くん、おはよー」


朝教室に行くと、山本くんに突然心配された。

「おはよー!...じゃなくて!.......お、大丈夫そう、だな?」

私の元気そうな姿を見て判断したのか、安心していた。

「あはは、なんの心配?」
「昨日、雲雀が下校時間前に暴れてたって言うから...!!」
「え?ヒバリさん、昨日一緒にいたよ」
「え〜!?!?」

沢田くんがまたガーンという音付きで面白い驚き方してたので少し笑ってしまった。


「あ、でも、20分くらい別々だった」
「その時だー!!」

え、で、その20分でヒバリさんがなんだって?


「昨日それで10人くらいボコボコにされて....如月はなんとも無かったの....?」
「うん。でもヒバリさんじゃないと思うよ。20分で10人って有り得ないでしょ」
「あの人はあり得るのー!」

沢田くんはいちいちオーバーリアクションで面白いなぁ。
でも、20分で10人は有り得ないよねぇ。思い返してみてもヒバリさん、息上がってなかったし.....。
もしかして、私が会ってた人ってヒバリさんじゃないとか、、、?その可能性は否定できないなぁ。名乗られてないし。


ん?でも


「そういえば、咬み殺せない理由がなんたらって言ってた......」
「「え!?!?」」

どゆことー!?ってまた沢田くんが声を上げる。
すると聞きなれない声がした。

「雲雀は美玲を咬み殺さないのか?」
「ん?」
「リボーン!」


いつの間にか私の机に赤ん坊が立ってた。
え、赤ん坊なの?この子?


「ちゃおッス」

って挨拶してきた。
喋れる赤ん坊?


「リボーン、何で教室いるんだよ!」
と沢田くんがまたやかましくツッコむ。

「雲雀、お前の事が相当気に入ってるらしいな」
「え、いや、なんていうか、多分、ピアノ...?」
「なるほど、ピアノか」


何で私普通にこの赤ん坊と会話してるんだろう。

「お前いいから帰れよ早く!」
「俺にもピアノ聴かせてくれ」
「え、うん」

リボーンは沢田くんに追い出された。



なんだったの今の!
赤ん坊がいきなり出て来て喋って......。
ビックリした。


何でだか、名前知られていたし、、、。まあ良いけど。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ