エピソードまとめ

□Final
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ep.Final 英雄の雛鳥達
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〔道中会話〕
ユ「一ついいですか?」

エ「なんだ?」

ユ「エドさんは村の用心棒として雇われたんですよね?」

エ「ああ、そうだ」

ユ「どうしてわざわざこの森の中へ?」

エ「元凶を排除しにだが……。おかしいか?」

ユ「おかしくはないですが…………」

リ「はっきり言ってやれ。"お人好しが過ぎないか"と」

エ「……村がなくなったら報酬もない。それだけだ」

リ「フッ……普段からそんな感じなのか?」

エ「なにが?」

リ「いや、なに、そのお人好しが原因で面倒事に巻き込まれているんじゃ、ないかと思ってな」

エ「……チッ!あんたいい性格してんな」

ユ「同感です」

リ「聞こえてるぞ、シモン」



〔獣の群れ〕オタオタ、ワービー
エ「来たな……!」

リ「ならば我々の前に現れたことを後悔させてやろう」

ユ「ですね!前衛は任せて下さい!」

リ「ああ、頼りにしているぞ!」

獣討伐後。
リ「片付いたな、行こう」

ユ「はい」


〔道中会話〕
エ「あんたら二人は長年連れ添った戦友なのか?」

リ「なぜそう思う?」

エ「戦闘での息がぴったりだと思ってな」

ユ「そうですかね?」

エ「気付いてないのか?」

ユ「でも……ひょっとしたらこの任務を通して、教官との連携力が深まったのかもしれませんね」

リ「ふん……。その程度の力で私を満足させられると思うなよ」

ユ「で、ですよね……」

エ「ま、あんたらの年齢差を考えたら戦友なわけ……」

ユ「馬鹿野郎!」

エ「は?」

ユ「あ、いえ……つい反射的に……。ただ、このままだと獣討伐の前に貴方の命が潰える可能性が……」

リ「他人よりも自分の心配をしろよ、シモン」

ユ「うぐ……」

エ「……おっかねえな」


〔道中会話〕
リ「エド……だったか?先ほどから気になっていたのだが、その特徴的な剣技はどこで習得したんだ?」

エ「……我流だ。随分洗練された"我流"だな。なにが言いたい?」

リ「他意はないさ。肩を並べて戦うには心強いと伝えたかっただけだ」

エ「言えた義理じゃないが、伝え方が下手過ぎやしないか?」

リ「そんなことは……あるかもしれないな」


〔獣の群れ〕ガルル、ガルグラン
エ「またか……さっさとやるぞ」

ユ「やはりこの獣達……必死だな……」

リ「どうしたシモン。集中力を欠くな!」

ユ「す、すみません!了解です!」


獣討伐後。
リ「デカいのはまだいないようだ」

ユ「ええ……」


〔道中会話〕
ユ「思ったのですが今の僕達って獣からすれば侵略者にあたりますよね……」

リ「そうだな。だが、先ほども言ったが相手の事情を汲んでもいられない。誰もが守るべき者のために戦っているからな」

ユ「それは……」

リ「お前もフルカード達を守りたいのだろう、シモン?」

ユ「頭ではわかっています、だけど……」

リ「存分に悩むといい。迷った先に出た答えがお前の正義になるはずだからな」

ユ「僕の……正義……」


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薬草の作戦奥地に到着すると、エドが足を止めた。

「ん?この感じは……」

「…上だ!」

リゼットは銃口を上に向ける。

翼の生えた大型の獣が、降りてきた。

「これは……帝国領で多く見られる種ですよね?」

ユーゴが確認するようにリゼットに尋ねる。

「本来、ここにはいないはずの強力な獣が現れたことで、森の獣達は逃げまどったのかもしれんな」

「嫌いなブレス草の匂いすら気にならないほどに……か。それだけ外敵の侵略は、その地に住む者にとって害悪でしかない……」

「シモン……」

「来るぞ!」

エドが叫び、3人は獣─ヴァルクリーガの攻撃から逃げるように散った。

〔戦闘会話1〕
リ「これは相当手強そうだ。シモンやれそうか?」

ユ「ええ……大丈夫です!今、僕がやるべきことだけはわかっていますから!」

リ「……良く言ったそれでこそ私の生徒だ」

ユ「当然です!やりましょう、教官!」

エ「へえ……。やっぱりあんたら、なかなかいい関係じゃねえか」


〔戦闘会話2〕
ユ「く……強い……」

エ「ああ……確かに面倒な相手だ」

リ「ユーゴ・シモン……。いつか真実が明るみに出る目が来るやもしれん………。だが今は……今だけは……。私を……お前の教官でいさせてくれ…………」

ユ「教官?どこか負傷でも?」

リ「……負傷だと?ハッ、馬鹿を言うな!この程度の雑魚、我々の敵ではない!」

ユ「……そうですね!全力で叩き潰しましょう!リゼット教官!」
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