エピソードまとめ

□Final
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ep.Final 英雄の雛鳥達
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〜数日後〜

【CHAPTER3 分水嶺(ぶんすいれい)
999Y.C. 森国シルヴェーア 城塞都市リュンヌ
〔操作キャラ:レオ〕



「よし、着いたぜ!リュンヌ!今回の任務内容は、"帝国の横に苦しむ村の解放"。気高さフルスロットルで行くぜ!」

「はいはい、カシュール村解放作戦ね」

いつもの調子のレオをセリアは軽く流す。

「まあ、まずはリゼット教官と合流しないと」

「教官と共に帝国領の村を制圧……か」

「どうかした?」

ユーゴがやけに引っかかるように言ってセリアは首を傾げる。



「……なあ、ユーゴ。お前教官となんかあったのか?」

足を止めレオはユーゴに尋ねる。

「……少し前の任務で軽く揉めただけさ」

「軽く?その割には二人ともずっと……」

ここのところユーゴは教官に対してよそよそしいし、教官は教官でユーゴを腫れ物に触るかのように接している。

「レオ」

「…わりい」

セリアが制するように名を呼んで、レオは直ぐに謝った。

「ううん、僕の方こそごめん。レオに苛立ちをぶつけるのは完全な甘えだ」

「……俺もちょっと無神経過ぎたかもしれねえ」

「……ちょっと?」

「お、お前なあ!」

首を傾げるユーゴにレオは、頬を膨らました。

「ははっ。うん……」

ユーゴは笑った後、何か噛み締めるように頷いた。

「レオはなにも気にせずそのままでいてよ

「なんだよその子ども扱い。気高くねえ」

「そんなんじゃないさ。本当に僕は心から、そのままでいて欲しいんだよ。二人には」

そう言ってユーゴは歩き出す。

「……ユーゴ」

「まあ……とりあえず行こうぜ」

心配そうにユーゴの背中を見つめるセリアに、声をかけてレオは彼の後を追うのだった。

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〔移動会話〕
セ「教官はどこかしら?」

ユ「ひとまず、近くにいる衛兵に聞いてみよう」


〔街中会話 男の子と女の子〕
「なんで私のことわかってくれないのよ!」

「理解できないわけじゃないって!でも、キミももう少し僕の気持ちを考えてくれよ!」

「なにそれ?そんなの押し付けじゃない!」

レ「おいおい、どうしたんだよ、お前達」

「えー、うちのパパとママの真似っこだよ」

レ「それってつまり……夫婦喧嘩ってことか?」

「そうだよ!面白いでしょ!」

「目玉焼きになにをかけるかで喧嘩したんだって!」

レ「そ、そうか……」

ユ「確かに、喧嘩の理由って些細なことが原因にもなるよね……」


〔街中会話 行商人〕
「なあ、あんたら助けてくれないか?」

レ「どうしたんすか?」

「行商人として出稼ぎに来たんだが、全然商品が売れなくてな」

レ「そうなんすね。なにを売ってるんすか?」

「よくぞ聞いてくれた!故郷で大人気だった。雑草で作った草笛や木彫りのオタオタがあるぞ!良かったらお一つ……とは言わず、ご家族やお友だちの分も……」

レ「おっ、なんか面白そうっすね!じゃあ、いくつか……」

ユ「そんな物を欲しがるのは、子どもだけだと思うけど」

セ「そうね、無駄な出費は控えないと」

レ「だ、だよなぁ。俺もそう思ってたとこだぜ!」

「そんなあ……せっかく売れそうだったのに……」


〔道中会話 大通り 連邦兵〕
「ブレイズの教官ですか?それならリュンヌピラーに、いらっしゃるかと思います」

レ「ピラーって……あのでっかい塔みたいな奴だよな?」

ユ「ああ。リュンヌの中心であり、市内の動力の一部を担っている場所だよ」

レ「ホント、作りもんのくせに源獣並みの大きさだな……」

ユ「確かにね……。あそこの最上層に立ったりしたら、足がすくんじゃいそうだ」

レ「はは、わかるぜそれ。あれもそうだけど相変わらず他の街と雰囲気が違うなあ」

セ「帝国が支配していた期間もあった街だしね」

ユ「うん。区画の配置なんかに徹底した合理性を感じるよ」

レ「合理性ねえ……」


〔移動台詞〕
セ「じゃ、ピラーに向かいましょ」

レ「この街は便利なのかもしれないけどよ、情緒がねえんだよなあ、情緒が」

セ「レ、レオが情緒を語ってる……」

ユ「びっくりだね」

レ「い、いいだろ別に!」



〔マップ看板〕
セ「えーっと……、大通りを戻って左手に武器屋や道具屋があって、右手には酒場があるのね。それからピラーは……」

レ「そんなの見なくても適当に行けばわかんだろ」

セ「あのね、レオ……。そんな調子だとすぐ迷子になるんだからね」

レ「大丈夫、大丈夫!俺が歩いたとこが道になるんだからさ!」

セ「はあ、まったく……」


〔街中会話 パンカー〕※レシピ
レ「あれ?あんたどこかで……会っているかもしれないわね」

「私はさすらいのパンカー。パンのためならどこにだって現れるわ」

レ「そ、そうっすか」

「ところであなた、随分心がこね繰り回されているみたいね」

レ「えっ…?」

「でも、今からでも遅くはないわ。丁寧にこねてこねてこね続けさえすれば、いずれはハリのある美しい生地になり、最高のパンが焼き上がるはずよ!」

レ「は、はあ……」

「自信がないのならきっかけをあげる。これはパンカーを繋ぐ秘伝のレシピ……。ゆくゆくは芳醇なバターのように私達の架け橋となるはず。さあ持って行って!そしてパンカーの道を極めてちょうだい!」

レ「よくわからないけど……もらっておきます!」


〔移動台詞 左門へ行こうとした場合〕
セ「ちょっとレオ勝手な行動しないでよね」

〔移動台詞 ピラー前〕
レ「教官は中にいんのかな?」

〔移動台詞 右門へ行こうとした場合〕
ユ「寄り道したい気持ちもわかるけど、今は任務に集中しよう」



〔街中会話 ホテル前〕
セ「あ、ここって!ホテルブルミラじゃない!?宿泊費は高額だけど、いつか泊まってみたいのよねー」

ユ「帝国様式を取り入れた高級感溢れる空間作りや、良質なサービスは他では味わえないって聞くしね」

セ「そうそう!ベッドもふかふからしいし 気持ちいいんだろうなー」

レ「……それって、そんなにいいもんなのか?天気のいい日に外で、のんびり寝っ転がってた方が…………。ん……?なんだこのメモ。"ステップ1 豆の挽き方について"……ブルミラ特製のコーヒーの淹れ方みたいだな」

セ「えっ?ホント!?それがあれば気分だけでもブルミラ味わえちゃうかも!ありがとう、レオ!」

レ「あ、ああ……」
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