エピソードまとめ
□Cross roads
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ep.1 波々斬ノ国の乱
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〔道中会話 絶景〕
レ「おお凄え!なんだこれ!」
ユ「この世の物とは思えない光景だね……」
〔道中会話〕
レ「偽者はなにがしたかったんすかね」
アウ「そうですね……。私の足止めや殺害が目的……でしょうかねえ」
レ「は?」
アウ「私の身柄は押さえると便利ですから。人質としてはもちろん……。殺してから事件の首謀者に仕立てる薫も面白いですね」
レ「ぶ、物騒なことをサラリと言いますね」
〔道中会話〕
レ「でもなんかこの事件って、一周回って超単純な話っぽいっすよね」
アウ「それはまたどうして?」
レ「だってあいつら、誰かに乗せられているだけみたいっつうか。その上にいる"誰か"さえも、感情で動いてそうっつうか」
ユ「レオ……話の複雑さに付いていけないからって……」
レ「ち、違えよ!そうじゃなくて」
アウ「私は素晴らしいと思いますよ、レオくん。キミのその……真っ直ぐに本質を捉える直感は」
レ「あ、ありがとうございます」
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「待って、止まるんだレオ!」
上が洞窟のような壁に覆われた広い砂浜に足を踏み込んだら、ユーゴに止められた。
「へ?」
「……妙だ」
「ええ。妙ですね」
「え?な、なにが……?」
「はっ…!」
ユーゴが何かの気配を察知した。
「来ます!」
ユーゴの言葉と共に上から5メートル以上の高さのある巨大なカニの獣が現れた。
「おいおい!なんなんだこいつ!?」
「この洞窟の主……といったところでしょうか」
「じゃあ、俺らは不用意に、こいつのナワバリに踏み込んじまったわけだ!」
「僕らというかレオがね」
「ええ。私とユーゴくんは早々に足を止めましたよね」
「ぐ……。け、気高く行くぜえ!」
「やれやれ」
「ふふ。貴方達といるとまるで退屈しませんねえ」
〔残りHP3分の1〕
「クソッ。こいつ、いつ倒れるんだよ!」
「硬過ぎて、決定的な致命打が通らない!」
「時間食ってる場合じゃねえってのに……!」
「ええ。ですからレオくん、ユーゴくん。ここは三人で呼吸を合わせて、一気に行きましょう」
「三人で……っすか。アルベルトさんの持つ帝国製のリアクターの力を借りて……」
「レオ」
「わ、わかってるよ。ここで躊躇うのは気高くねえ」
「それでこそ、レオだね」
「ふふ。いいですね、キミ達は」
〔獣討伐後〕
「うっしゃあ!」
「まさか、こんなに上手くいくとはね」
「貴方達二人の見事な連携の賜物ですよ」
「アルベルトさんも凄かったぜ。帝国軍に入ったら、即狼将とかになれんじゃね?」
「ははは、どうでしょうねえ」
「は、はは……」
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〔道中会話 崖っぷち〕
レ「なんだ、またこれかよ」
ユ「ほらレオ。気を抜いちゃダメだよ」
アウ「そうですね、油断は死に直結しますから」
レ「よし、抜けたぞ!」
ユ「ワタムスビ様まで、もうすぐだと思うけど……」
アウ「ええ、愛国者達も集結しているでしょうね」
ユ「……覚悟して挑まないとですね」
レ「大丈夫だ!俺達ならやれるさ!」
〔道中戦闘 VS愛国者〕
「邪悪なる異国の汚物達め!俺達がワタムスビ様に願いを届ける邪魔をするな!」
レ「願いを届けるだと?」
「この国に必要なのは流通や交流などではなく、戦争から国を守るための障壁強化だからな!」
アウ「……だとしたらなぜ帝国製の破壊兵器を?」
「だから、願いを届けるためさ。兵器でワタムスビ様を刺激し、他国の危険性を伝えることで障壁を強化していただくんだ!」
ユ「なんて不敬な……」
「くそっ……俺達の願いを……ワタムスビ様に……」
アウ「愚かですね。兵器が発動した暁には……刺激どころか源獣の心臓を撃ち抜きますよ?」
「な、なんだと?そんな馬鹿な……!で、でたらめを言って惑わせる気だな!」
ユ「この動揺の仕方……本当になにも知らない?レオの直感通りだったのかもね」
レ「ああ、どうやら誰かに乗せられてるだけみたいだな」
ユ「問題は彼ら"愛国者"を利用した者の狙いだけど……」
アウ「それも気になりますが、まずはこの場を制圧しましょう」
レ「了解です!」
戦闘後。
レ「大体、片付いたか?」
ユ「みたいだね。早く兵器を止めないと」
アウ「おや……源獣の側に誰かいるようです」
レ「ホントだな……」