エピソードまとめ

□Cross roads
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ep.1 波々斬ノ国の乱
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【CHAPTER4 気高き終焉】
998Y.C. 波々斬ノ国 海都オノコロ

街の北側を抜け、レオはサザナミ洞窟の前へ来ていた。

「あれ?あそこにいるのって……」

そこで見知った後ろ姿を見つけて駆け寄る。

「……レオ?」

向こうもこちらに気づいたようだった。

「セリア!無事だったんだな!爆破犯の仲間に襲われたんだろ?」

彼女の元にたどり着き、そう尋ねれば驚いた顔をされた。

「え、どうしてそれを……」

「あは〜ん、セリアちゃ〜ん?こちらはカレシさんかしらあ?」

セリアのそばにいたピンク髪の女性がそう言って、レオは否定するため彼女の顔を見た。

「いや、カレシとかではなく同郷の、え……?」

「あら、どうしたのボク?オネエさんを見つめちゃって」

「あんた……昔どこかで……」

レオはボーッと女性のことを見つめる。

「レオ?どうしたのよ」

「レオ……レオねえ……」

心配そうにセリアがする隣で、女性は女性でその名とレオの顔に見覚えがあった。

「そっか!キミあの時の……」

「あの時………ぐ!」

女性は何か覚えがあるようで、レオも思い返そうとしたが、頭が急に痛んだ。

「だ、大丈夫!?」

「あ……ああ……わりい。今は事件の話をしねえとな。ええと、そっちの人は……」

「ラプラスよお」

「……ラプラスさん。えと、よろしく」

「ええ、よろしくねえ……レオくん」


「それでレオ、貴方はどうしてここに……」

「おやおや。これはこれは……」

セリアがレオに尋ねようとしたタイミングで後ろからそんな声が聞こえて振り返ったら、ユーゴと長い白髪の男がいた。

「レオ!セリアも!」

「ユーゴ!?」

「お前も無事だったんだな!あれ?そっちの人は?」

「あ、えーと、その…」

ユーゴは困ったように隣の人を見つめた。

「アルベルトと申します。以後、お見知りおきを」

「あは、アルベルトお?へえ〜」

名乗った男を見て、ラプラスが急にニヤニヤとしだした。

「ラプラスさん、お知り合い?」

「……ふむ。どうやら元気そうでなによりです、ラプラス」

「そうねえ。"アルベルト"ちゃんも」

「………ということはお二人は商売仲間さんとかですか?」

セリアが尋ねるとアルベルトは頷いた。

「はい、そういうことになります」

アルベルトはユーゴの方を向き小声で話す。

「……ユーゴくん、ここは合わせていただけますか?今本当のことを話すと色々面倒なことになりそうです」

「……確かにそうですね、わかりました」

ユーゴは小さく頷いた。

「待て待て待て、俺にはなにがなにやら……」

「……どうやらまずは情報を共有した方が良さそうですね」


アウグストの一言で、それぞれがここに来た理由を話すことになった。

「"愛国者"こと鎖国主義者達の反乱……」

話を聞いてセリアが反復する。

「でもユーゴはまだ裏があると思ってんだろ?」

「ああ、彼らはどうもワタムスビ様を害そうとしてるようなんだ」

「マジかよ……。なら洞窟に突入して陰謀をぶっ潰そうぜ!」

「でも、都や教官への連絡も必須だ」

「ってことは?」

どうする、とレオは考える。

「ここは行動を二班に分けましょう」

「じゃ、俺は気高く突入組に!」

アウグストの提案にレオはいち早く自分の意見を告げる。

「僕も一緒に行くよレオ。セリアは教官への報告を」

「了解!」

「アタシもセリアちゃんに付き合うわあ」

「となると……私を含めた三人で突入ですかね」

あれ、とレオは首を傾げる。

「でも、アルベルトさんって商人なんですよね?」

「レオ……この人は凄く腕が立つよ」

「そうなのか?じゃ、改めて、よろしくお願いします!」

「ええ。こちらこそ。では洞窟内へ参りましょうか」

三人は、正面の洞窟へと歩いていった。



〔会話 ラプラス〕
ラ「ていうかあ、波々斬ノ国ラブの鎖国派ちゃん達がどうして亀ちゃん、いじめるのよぉ?」

アウ「どうしてでしょうね?ただ、敵がなにを狙っているにせよ、無辜(むこ)の民が犠牲を被る惨事は阻止すべきです」

ラ「ふーん……ま、頑張ってね。アルベルトちゃん♪」


〔会話 セリア〕
セ「レオ、ユーゴ……くれぐれも気をつけてね」

レ「ああ!」

ユ「セリア達も気をつけて」

セ「ええ!」

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998Y.C. 波々斬ノ国 サザナミ洞窟

「っしゃあ!愛国者達の陰謀を打ち砕きに行くぜえ!」

そう言ってレオは先陣を切って進んでいく。


〔道中会話〕
レ「そういや、ユーゴが助けたっつう、ジャハナって人今どうしてんだ?」

ユ「道中で関所からの撤退兵に会ったから彼らに預けたよ」

レ「そりゃ良かった。だけどなんでその人攫われたんだ?」

ユ「普通に考えれば本物が邪魔だったんだろうね」

レ「本物?ああ、ジャハナを名乗る偽者が、アルベルトさんと会ってたんだっけ。商売の話っすか?」

アウ「ええ、まあ"大きな取引"の話です」


〔道中 VS愛国者〕
「貴様ら!侵入者か!」

レ「うわっ!いきなり登場かよ?」

アウ「それはそうでしょう。この洞窟もまた敵の巣窟と化しているでしょうからね」

ユ「こんなところで時間を掛けてはいられない。早く倒してワタムスビ様の所へ行こう!」

レ「ああ!やってやるぜえ!」

戦闘後。
レ「よし、奥へ進むぞ!」


〔道中会話 崖っぷち〕
レ「ここ……れんのか?」

ユ「行くしかないけど……もし罠が仕掛けられてたら」

アウ「陰謀を止める前に私達の人生が終わるでしょうね」
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