エピソードまとめ
□シャルル
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ep.1 源獣に至るもの
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〔CHAPTER4 分岐→過去の因縁を断つ力〕
シャルルは、自分が思うままに、エドとリディの方へ歩み寄った。
「あんたに、過去の因縁なんてあるのか?」
怪訝そうにエドが見つめてきた。
「誰にだってあるでしょ。ねえ、エド」
意味深な様子でエドの顔をリディが見上げた。
「……そうだな」
「あなたもそれを断ち切る力を求めるのね?」
リディの言葉に返事はしなかったが、声の主にはバレているようで、前と同じように白い光に包まれた。
次に、目を開けると別の場所に飛ばされていた。
「くっ!予想していたとはいえお嬢様と離れ離れに!」
アナマリアは傍に居ないのに、目の前には獣が待ち構えていた。
「前衛は請け負う」
そう言ってエドが双剣を握り、いの一番に駆け出した。
「了解」
「……後ろにも注意しろ」
「ん」
リディは小さく頷いて銃を手に取った。
シャルルも一刻も早くお嬢様と合流すべく、杖を握るのだった。
「さあ!きりきり歩いて下さい!」
獣達を倒し終わるやいなや、そう言ってシャルルは先へ進んでく。
「ああ……」
「ええ」
「一刻も早く、お嬢様と合流しなければ!」
「……チッ」
「よしなさい、エド」
「はっ!?さっきの問答のあとのことを考えると……、まさか今お嬢様は……、ラウルと二人っきり!?ラウルに無体なことをされていなければいいですが……」
「……ハア」
「……ハア」
エドもリディもため息を吐いた。
「ああ、今この時にもお嬢様にラウルの薄汚い手が!こうしてはいられません!ぐずぐずしてないで行きますよ!」
「くっちゃべって足を遅くしてるのはあんただ」
「なっ!?」
「あたしがいない間、ずっとこんな感じだったの?」
「おおむね」
「そう……大変だったわね」
「ああ」
「なっ……なっ!?」
「そっちは?」
「ラウルは気配り上手でよかった」
「そうか。そいつはよかった」
「むー!むううー!」
ラウルが褒められていることが気に食わず、シャルルは頬を膨らませた。
真っ直ぐ伸びた光の道を進めば、引き返す事は許さないというように、後ろからどんどん道が消えていく。
光の道の先は円形の床に繋がっていて。そこは今までの床と違い、色とりどりのステンドグラスのような見た目をしていた。
その中央に立つ、光の柱に3人は触れた。