エピソードまとめ

□シャルル
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ep.1 源獣に至るもの
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〔CHAPTER4 選択→雨垂れの如き力〕

「力は一点に集中した方が無駄がないからな」

エドの言葉にシャルルが頷くと、また眩い光に包まれて、目を開けると光の床に戻された。そして、また獣の群れがいる。

「お嬢様は違うようだが、あんたもこっち側か?」

「なっ!?お嬢様がいない!?」

シャルルはキョロキョロと当たりを見渡す。

「そんな………、前と同じように同じ所に飛ばされるのかと……」

「オレの気持ちがわかったか?すぐ終わらせるぞ」

「言われなくても!」



獣討伐後。
「片付いたな」

「……もしかしたらお嬢様も同じように……。こうしてはいられません。急ぎますよ!」

「言われなくてもそのつもりだ」


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〔ワープ柱前会話〕
「光が二つ……どちらかが先へ進む道でしょう」

「あんたが選べ」

「主体性がないですね」

「オレが選んだ道に黙って付いてくるか?後で文句を言われるのは煩わしい」


〔道中会話〕
「それぞれの事情がどうあれ、急いでいるのはオレもあんたも同じだ。戦力としてアテにさせてもらうぞ」

「偉そうに。ボクの足を引っ張るようなら置いていきます」

「チッ。オレも人に言えたもんじゃないが、いい態度だな」

「ボクを褒めてもなにも出ませんよ」


〔ワープハズレ〕
「さっきの道はここに戻るのか」

「早くお嬢様と合流したいのに……。別の道へ進みますよ」

「…チッ」



〔道中会話〕
「この道で合ってるんだろうな?」

「あんなに偉そうにボクに丸投げしたくせに」

「なら次はオレが選んでいいか?」

「駄目です。信用できない相手に選択は委ねられません」

「……ハア。勝手にしろ」



〔道中会話〕
「その調子なら、あんたの体調も大丈夫そうだな」

「なんですか?さっきお嬢様も心配されていましたが」

「本当になにも覚えてないんだな」

「不審そうな目を向けないで下さい。不審なのはボクじゃなくそちらの方です」

「いちいちめんどくせえ奴だ」



〔道中会話〕
「あんたとあんたのお嬢様と、あとラウルって言ったか。三人はあそこでなにをしていたんだ?」

「そちらはなにをしていたんですか?」

「雇用主の事情だ」

「言いたくないんでしょう?こちらも同じです。今は利害が一致するから協力していますが、敵か味方かもわからない相手に話していいことなんてありません」

「……ほう、少しは考えてるんだな。…確かに余計な詮索は無しだな」

「わかればいいです。ボクはお嬢様を。そちらはリディという、うっかり名前を言ってしまった雇用主を」

「ああん?」

「探し出して脱出する。今こうして一緒に戦っているのは、その共通の目的のための一時的なものです」

「……ああ、わかっている」


〔道中会話〕
「ハア……」

「疲れたんですか?」

「そうじゃない。憶測にすぎんが……オレ達がいた場所……。この異質な空間……。そしてあの声……それらを組み合わせて考えると……」

「考えると?」

「……ここまで言ってもわからないのか」

「もったいぶりますね」

「口には出せん。もし違っていたら、不敬になる」

「なんなんですかそれ」


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光の柱に入りワープして来ると、眩い光の近くに出た。

「まだ先はわからないが、前へは進めているようだな」

「なにを悠長なことを。こうしている間にも
、お嬢様はお一人で辛い思いをしているでしょうに」

「だからオレ達も、こうして急いでいるだろう。まああのお嬢様は見たところ、そこそこの剣は使えそうだ。こっちのも簡単にはやられないだろう。お互い相手を信じて進むしかない」

「ふん、知った風なことを」

憎まれ口を叩きながらシャルルは、また光の中に身を投じた。
次に瞳を開けると、また眼の床の上だった。
その真ん中にエドとアナマリアがいた。

「合流できたな」

「よかったですわ」

「お嬢様、あそこに」

シャルルはアナマリアだけでなく、奥にいる2人にも気がついた。

「ラウル!」

アナマリアが走っていき、シャルルもついて行った。
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