エピソードまとめ

□エドワール・ルキエ
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ep.2 英雄の条件
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「周囲に敵影なし」

そう言ってシャルルは杖を下ろした。

「やってやりましたわ!」

「うう……痛いよお……」

ここでも周りにいた子供が怪我をしていた。

「大丈夫ですの!?今、手当を……」

「北門だ!北門が突破されたぞ!」

そんな男の声が響く。

「くそっ!次から次へと……。ここは二人に任せたぞ!北門か……」

2人に任せてエドは、酒場から階段を上がり北門に向かった。

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〔会話 シャルル〕
「北門へ行くんじゃなかったんですか?そこに突っ立っていられても邪魔なだけなので、さっさとボクとお嬢様を二人きりにして下さい」

「ああ……」

〔街中会話 男性〕※もりもりマッチョおでん???のレシピ
「モリモリマッチョおでんはもう食べたかい?様々な具材を魚介だしで煮出しててもう絶品!いろんな具材のエキスが詰まって、汁まで美味いんだこれが!」

ア「ふむふむ……。それならわたくしにも作れそうですわね!」

「えっ?でも素人には……」

ア「見くびらないで下さいませ!これでも料理はできますのよ!」

シャ「お嬢様の料理がまた食べられるなんて!あの刺激的な味……楽しみにしています!」

ア「ふふっ。待っていて下さいな!」


〔街中会話 酒場前老人〕
「北門も獣に突破されたらしい……。もうおしまいだ」


〔街中会話 吊り橋 おばあさん〕
「すまない。北門はこの先だったか?」

「ああ。ここを上がって広場を抜けた所じゃ!」

「わかった。ありがとう」


〔街中会話 女性〕
「獣を倒しながら颯爽と駆けていく勇姿……。ああ……あの方は誰かしら?街の兵士ではなさそうだったけど」


〔街中会話 西広場 男性〕
「兵士はなにをしてるんだ……?さっさと獣を退治しろよ!」

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北門へつづく広場まで来れば見知った背中があった。

「ラウル!なんでここに?」

「おお、エド。入り口の方はリディちゃんに任せてきた。今度は北門に出たんだってね」

「ああ、急ぐぞ」

エドワールはラウルと共に北門へと走る。

「いったいなにが起きてるんだろうねえ」

「さあな」

そう話す二人の視線の先に、フランジャの姿があった。

「いたぞ!獣だ。なんとしてでも街を守り抜くぞ!」

そう言ってエドワールは双剣を抜き、ラウルは槍を構えた。

「しかしまあ……、知らん顔して逃げることだって、できるわけじゃない?なのに自分から厄介ごとに首突っ込んでいくとか、お人好しというかなんというか……」

「……逃げるより戦う方が性に合ってるってだけだ。それにここに来た理由は、ただの観光じゃない。オレ達には目的があるだろ?」

「まあそうだねえ。だから、依頼主のためにも、この山部を守ると」

「そんな大げさな話じゃないけどな。そういうあんただって真っ先に駆けつけただろ?」

「ここらで一発かっこいい姿を見せとこうかなと。いつまでもふざけてるだけって思われてるのはシャクだしねえ!」

「……何気に気にしてたんだな」

そう話をしながら2人は追加で現れた、エルジュとオタレド、ゼヴォルフを切り倒していくのだった。

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「……終わったかな?」

ラウルは、ぐるりと辺りを見回して獣が残って居ないか確認する。


「お、リディちゃん。それにアナマリアちゃんとシャルルも」

ラウルの言うように3人が、こちらに向かってきていた。

「怪我人は?」

「大丈夫。みんな、命に別状はないわ」

「こっちもひとまずは大丈夫そうです」

「応急手当をして医師の所へ送り届けましたわ」

「そうか……」

ほっと一息つく。

「それにしても、なんだって獣がこんなに?」

ラウルの問に答えられる者はここには居ない。

「住人に話を聞いてみよう。今ならなにか聞けるかもしれない」

そう言ってエドとラウルは周囲の民間人の元へ向かうのだった。


〔会話 シャルル〕
ラ「まったく……ひどい有様だねえ」

シャ「そんな時にラウルは、どこでサボってたんですか?」

ラ「いやいやいや。ちゃんと戦ってたからね?エドと一緒に」

シャ「へえ?エドがこちらへ加勢に来た時、姿を見かけませんでしたけど」

ラ「だーかーらー、それは……」

シャ「別に言い訳なんか聞きたくないです。どうせまたお酒でも飲んでたんでしょう」

ラ「エド……なんとか言ってやってよ……」

エ「かっこいい姿が見せられなくて残念だったな」


〔会話 アナマリア〕
エ「さっきはありがとなアナマリア」

ア「どうしてエドがお礼を言うんですの?」

エ「どうしてってそりゃあ…………なんでだろうな」

ア「ふふ。可笑しいですわね。わたくしはすべきことをしただけですわ」

エ「ああ……そうだな。敵の襲撃について街の人間から、なにか聞かなかったか?」

ア「えーっと、これといってなにも?ただ皆さんが街にまで入ってきて、とてもショックを受けている様子でしたわ」


〔街中会話 気を失っている門番〕
「意識を失ってるのか……今は話を聞けそうにないな」


〔街中会話 連邦兵〕
エ「どこから獣が湧いたのか心当たりは?」

「いえ……、ありません。気が付いたら街に獣が溢れていて……」

エ「そうか」


〔街中会話 おばさん〕※焦がしバターのゲソ焼きのレシピ
「あんた、見てたよ!凄い活躍だね!」

エ「そりゃどうも」

「あんたがいなけりゃ今頃街はどうなっていたか……。なにかお礼ができればいいんだけど……」

エ「いや、気持ちだけで充分だ」

「まあまあそう言わず!そうだ!私の得意料理なんてどう?焦がしたバターと焼きゲソの香りが、食欲をそそる絶品料理だよ!」

エ「聞いてるだけで腹が減ってきたな……」
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