エピソードまとめ

□ファルク
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ep.1 孤鷹の双刃
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〔連邦軍 第3拠点〕

「っしゃあ!ビンゴだ!やっぱ雑魚のいる先には拠点があんだよな!んで拠点を巡ってけば、いつか敵本陣に辿り着く!さすがオレ様!冴えてるぜえ!」

「何事だ?」

「腰抜けどもが隙だらけだぜ!降伏すんなら今のうちな!オレの剣は速いからよ!」


〔拠点兵長出陣〕
「者ども一気に畳み掛けろ!」

〔拠点制圧後〕
「ば、化け物だ……」

「チッ、化け物呼ばわりかよ。テメエが弱えだけだろっつの。まあ、オレ様より強えヤツなんか、そうそういるもんじゃねえだろうから、しゃーない」

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〔道中台詞〕
「こうなってくると肩書ってのが欲しくなってくるな……。"狼将"だの"皇帝"だの。偉けりゃ偉いほど、オレに相応しいってもんよ。そうだなあ、オレが狼将になったら………黄金、金ピカがいいよな!金狼将ってとこか?なかなかいいじゃねえか!」


「それにしても雑魚ばっかりとはいえ、さすがは戦場。敵の数はハンパねえ。なんだか路地裏での喧嘩を思い出すぜ。いつだって敵は多く……こっちは二人!そういや今では笑い話にしかならねえが、金持ちの家に盗みに入った時なんか、"アイツ"が機転を利かせてくれなかったら、マジでヤバかったよな……」

「……ああ、そうさ。いつだって二人で勝ってきた。けど今は一人で充分。オレは一人で勝ち進める。なあ………"ジョイス"」


「見せてやるよ……。オレが駆け上がるどころか、飛び越える、てっぺんからの景色ってヤツをよお……。だから"お前"は、そっちで指くわえて待ってろや!」


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〔連邦軍 本陣〕
「よし!来たなア、本陣!ここならいんだろ!オレ様が満足できそうな手柄首がよお!それでなくても敵陣を落としゃ、実入りはデケエからな!っしゃあ!高まってきたぜえ!」

「て、敵襲!?しかも一人だと?」

「邪魔するぜえ!連邦サンがたよお!オレ様の力存分に味わえやあ!」


〔敵将出陣〕
「一人相手になにを手間取っている!こうなったら俺が出るぞ!」

「見付けたぜえ、オレの手柄首イ!」

「他の部隊はどうした!伝令は行ってるだろう」

「……ダメです!帝国軍の部隊が、次々と息を吹き返しています!」

「……へえ。雑魚は雑魚なりにやる気出したってことかい。ま、手柄のデケエ大将はオレが獲る!このまま一人でなあ!」




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ザシュッとファルクの双剣がクロスして、敵将の身体を切り裂いた。

「ぐわあっ!」

悲鳴を上げ、連邦の将が倒れた。

「金髪の………死神………」

息も絶え絶えにそう連邦が言えば、ファルクは、はあ?と倒れた連邦兵を見下ろした。

「人をダセェ名前で呼ぶんじゃねえよ。俺はファルクだ」

そう言ってファルクは左手の親指を自身の首に向け、もう聞こえてるかも分からない相手に名乗りを上げた。

「だだ一羽で、誰よりも高く飛び、獲物を切り裂き喰らう。……鷹!」

そう言ってファルクは事切れた連邦の将を前にドヤ顔を見せるのであった。
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