エピソードまとめ
□ファルク
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ep.2 亡霊を喰らう鷹
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〔獣の群れ〕※ガルル、ネヴァム、ウィルーツ、ラズビー、ガルグラン
「今構ってるヒマねえっつーの!」
「気持ちはわかるけど、焦りは禁物だよ」
「一体ずつ倒してこ!」
「クッソめんどくせえな!」
獣討伐後。※巣ごもりロースト肉丼のレシピ
「一昨日来やがれ!」
「ねえねえ聞いて聞いて!今の獣倒してたら、いいレシピ思いついちゃった!」
「……余裕ぶっこいてやがんな」
「どんなレシピですか?」
「それはね〜……帰ってからのお楽しみっ!ぜーったい美味しいよ!」
〔道中会話〕
「……ねえ。クロードくんがそんなに怒るのって、ジョイスさんの時もそうだったから……なのかな」
「関係ねえ。詮索は早死にするぜ」
「隊長は心配なんだよ。同じ隊の仲間としてね」
「そんなヒマがあったら自分の命を気にしとけ。隊長がくたばると下は色々と困るからな」
「う、うん。わかったよ………」
「彼なりの気遣いですよ、隊長」
「……うん!」
〔道中会話〕
「クロードくんって養護院を出た後、あの路地裏に住んでたの?」
「拳にものを言わせて好きに生きてた。オレはガキの頃から最強だったからな」
「おお〜」
「サーリムくんに出会ったのはその頃かい?」
「……ああ、アイツは最初どこにでもいるガキだった。親を亡くして路地裏に来たが全然馴染めずに、殴られちゃあ金や食い物をブン盛られてたっけな」
「……酷い話だね」
〔道中会話〕
「だがそんなんが毎日続いて見てんのもウザくなった。だから一回仕事に誘ってやったんだ。それからだな、アイツが付きまとってくるのは」
「へえ……」
「……勝手に死なれたらメシが不味くなんだろが」
「ふーん?」
「ウゼェ……」
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洞窟の入口へ到着すると、獣避けの門の前に男が立っていた。
「あ?なんだテメエら?」
「ここにも門番がいやがんのか。偽物の亡霊戦団は、よく群れんだな」
「な……何者だテメエ!」
「この反応、当たりですね」
「じゃあやっぱ、ここが本拠地なんだ。サーリムくん、お手柄だね!」
「な……なんのことを………」
門番の男は慌ててしらばっくれる。
「言い訳すんな、"先客"が来てんだろ。……通してもらうぜ!」
そう言ってファルクは双剣を構える。
「おい侵入者だ!やっちまえ!」
門番がそう叫ぶと、ワラワラと男たちが出てきた。
「わわっ、一人じゃなかったんだ!」
慌ててアメリーも槍を構える。
「本拠地なだけあって、さすがに警備が手厚いですね」
「ハッ、雑魚が何匹いようが変わらねえよ。さっさと倒して奥進むぞ!」
そう言って3人は、亡霊戦団員達を切り伏せて行くのだった。
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門番達を倒し終わり、ファルクは剣を払った。
「んな弱くて門番の意味あんのかよ」
そう言ってファルクは道中へ繋がる門を蹴破るのだった。
999Y.C. ジルドラ帝国 石鳴りの道
〔道中会話〕
「今更だけどさあ、なんで盗賊とか悪者達って洞窟にアジト作るんだろ?獣とか怖くないのかな?」
「それくらい倒せなきゃ、盗賊なんて言えねえよ。それと単純に誰も近付かねえから便利なんだろ」
「あとは……ステータスに、なっているのかもしれませんね。どれだけ強い獣がいる場所にアジトを構えられるか」
「なるほど〜」
「……くっだらねえ」
〔獣の群れ〕※ガルル、ガルグラン、ジャフラ
「……と、話してる間に群れのお出ましですね」
「へぐう……。やっぱり絶対洞窟がアジトなんて面倒だよ!こんなのと毎日、戦わなきゃいけないんでしょ?それになんか、ジメジメしてるし体にキノコ生えちゃいそう!」
「どんくさにキノコ!傑作じゃねえか!オイ一回ここに住んでみろよ」
「なんでよ〜っ!」
獣討伐後。
「ふう……こんなものかな」
「サーリムくん大丈夫かな。こんな所まで連れてこられて……殺されちゃったりしてないよね!?」
「オメエほどじゃねえがアイツは悪運が強い。……っつーか、死んでたら殺す」
「ファルク……」
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「んん?なにこれ?」
そう言ってアメリーが道中のど真ん中でしゃがんだ。
「盗賊の落としもんか?」
アメリーが拾い上げたのは赤い色の巾着袋だった。
「これは……!わわっ!通行と売買の帝国認可状だ!サーリムくんの名前が入ってるよ〜」
「なんだと!?」
「落としたのか………。目印にわざと残したのか……いずれにせよ彼が、この道を通ったのは確実だね」
「良いぞ、アメリー!得意のラッキー本領発揮だ!」
「手がかりを見逃さない、鋭い観察眼なんですけどー!?」
「暗号を見つけたり袋を見つけたり……やはり隊長の運は凄いですね」
「だから観察眼だってばあ!」
「はいはい、だったら探偵でもやれよ。隊長はオレが引き継いでやる」
「絶対ダメ〜!」