エピソードまとめ

□バスチアン・フォルジュ
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ep.1 強者
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【CHAPTER4 最強】
999Y.C. ユール連邦 西ロシュワール湖畔
《連邦残存兵 掃討任務》

「……さて、今日もまた戦場だ。そろそろデムランと決着をつけたいところだが。三度目の正直といきたいが……二度あることはなんとやらとも言うな……まあいい。また、なにか小細工をしてきたとしても、すべてなぎ倒してやればいい。そしてヤツ自身が今一度、自分の前に現れることがあらば、その時は全力をもって、その野望ごと叩き潰すのみ。いざ……参る」

そう言ってバスチアンは今日もまたひとりで戦場を駆け抜けた。

〔道中台詞〕
「とはいえ、今、真に優先すべきはデムランではなく……この一帯を抑えるという務め。それを忘れてはならない。狼将として帝国のとして、アウグストの信頼に応え、我が軍を勝利に導かねばならぬからな」


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〔連邦軍 第1拠点〕
「き、来たぞ、黒狼将だ!情報通りならばヤツは……」

「それはもう聞き飽きた。黙ってかかってこい」

「な、舐めるな!突撃い!」


〔拠点兵長出陣〕
「くそ……図に乗るなよ!」

〔拠点制圧後〕

「……ぬるいな。……ふむ。昨日のファルクとの手合わせのおかげか、いつもの曲が戻ってきているな。これならばさらに出力を上げても問題ない。……あの者には感謝しよう」

〔道中台詞〕
「言動も剣筋も荒々しく、改善の余地は多分にあるが、あのガムシャラな向上心には目を見張るものがある。ヤツがこの先どのような道を辿るのか、自分も期待して見守らせてもらうとしよう」

〔道中台詞〕
「……やはり力とはままならぬものだな。鍛錬を続け重ねたものが、そのまま表に出せるわけではない。経験や相性、そして自らの肉体や武器の状態……あらゆる要因で変動していく。最高の状態を維持することは、熟した戦士にも難しいものだ。だが少なくとも今日の自分は、アウグストの助言も活かすことができそうだ。改めて、支えてくれる皆に感謝するばかりだな」

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〔連邦軍 第2拠点〕
「このまま狩らせてもらうぜ。慣れな黒狼将さんよお!」

「やれるものならばやってみるがいい」

〔拠点兵長出陣〕
「この俺がケリをつけてやる!」

〔拠点制圧後〕
「……次。今のところ昨日の橋落としのような仕掛けは特に見当たらないな。どの部隊もただ闇雲に攻め立てて来るのみ。連邦側も万策尽きたというところか」

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〔連邦軍 第3拠点〕

「馬鹿めが!単騎で突撃してきたその驕り、ここで後悔するがいい!」

「……御託はいいかかってこい」

〔拠点兵長出陣〕
「やってくれるな、だが通さんぞ!」

〔拠点制圧後〕
「なんて……強さ、だ………こうも簡単に!」

「……しかし、兵の数が今までの比ではないな。このとにかく数をつぎ込んでくる手口を
策と呼ぶならば、さすがに少し消耗させられたぞ。……ヤツの狙い通りにな。ということは、この奥に……?……十中八九いるだろうな。そしてこれがヤツの"誘い"だとしても。このまま押し通らせてもらおう」



〔道中台詞〕
「揃いも揃って、特攻してくる兵の波……。しかも皆自分を狼将と認識した上で、到底埋まらぬであろう力の差を感じずに挑んでく……。いかにデムランの口が達者だとしても、ここまで妄信的になれるものだろうか?洗脳……群衆心理……」

「……挑んでくるといえば、ファルクのような者もいるが。連邦兵達のそれはどうにも解せない。自国のため仕える者の意に従いこが刀を振るう、確かにそれが戦争というものではある。……しかし、奴らのそれはな……」


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〔連邦軍 第4拠点〕
「仲間達の犠牲を無駄にするな!ここで仕留めるぞ!総員手負いの黒狼将にかかれー!」

「好きにするがいい」

〔拠点兵長出陣〕
「おのれ!生かして帰さんぞ!」

〔拠点制圧後〕
「俺はまだ……生きていたかったのに……」

「"生"か……そんなものにしがみ付くのも、また人間なのかも知れぬな。それを踏みにじっているのは、ヤツか、自分か、それともその両方か。……答えの見えない思考だ。デムランを討てばなにかがわかるだろうか」


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〔連邦軍 第5拠点〕

「故国の平穏のため、ここでなんとしてもヤツの………黒の悪魔の首を獲る!かかれえー!」

「もはやかけるべき言葉もない」

〔拠点兵長出陣〕
「まだ終わらぬ迎え撃つぞ!」


〔拠点制圧後〕
「我ら…源獣とともに……」

「ここまで至まっとうな兵もいれば、賊上がりとしか思えぬ者もいた。しかし、どの兵の命も、このような馬鹿げた策で浪費されるべきものではない。デムラン……」
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