エピソードまとめ

□マクシム・アセルマン
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ep.1 夢まで遠し 我が背丈
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〔エピローグ〕

998Y.C. 森国シルヴェーア イーディス騎士学校


校庭のベンチに腰をかけるマクシムとイェルシィ。
マクシムの手には真っ赤なりんごがひとつあった。


「へえー。そんなことがあったんだ」

「……手柄どころか、独断専行、現場判断。きっと近々、校長やリゼット教官、それに父上に叱られるな………」

気落ちして背まで丸くなっているマクシムを見てイェルシィは、顎に指を置いた。

「んー、そうかなー?あたしはマッキ先輩のこと、かっこいいって思うけど!」

「……全財産失ったがな」

「あー、だから、お昼がりんご1個なんですねー。でも、それだけで足りんのー?」

「足りる。ということにするのだ。君はさっさと食べに行けよ。学食、混むだろ」

「ふーん……」

少し考えた後、イェルシィは立ち上がる。

「じゃー、マッキ先輩も早く早く!今日はあたしが、おごっちゃる〜!」

「な、なんでそうなる!意味がわからんぞ!」

そう言いつつ、マクシムも立ち上がる。
イェルシィはそれを見て先に歩き始めた。

「それに!僕はキミの先輩だ!アセルマン家の者が、後輩から施しを受けるなど……」

そう言いつつ、マクシムの足は前に進む。

「……この借りは必ず返す!絶対に返すからな!」

そう言って、マクシムは学食へと向かうのであった。


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〔次回予告〕


次回、テイルズオブルミナリア
エピソード マクシム

ep.2 恋をしたって本当ですか?

次回もアセルマン家の誇りにかけて……って、恋っ!?
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