main 短編

□チョコバナナ
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「チョコバナナってさぁ、まんまアレだよね」




たまたま立ち寄った街ではお祭が催されていて
買い物担当の悟空達が帰ってきたかと思えば、屋台飯がずらりとテーブルに並ぶ
流石に買いすぎでは…と思ったけど皆お腹が空いていたのかビールと共にあっという間に無くなった

そして食後のデザート選びの時間
ずっと思っていた事を伝えると、真っ先に反応したのは悟浄



「ほら雛菊、悟浄サンの食べていーぜ?」
「やだぁ、おっきい…」



差し出されたチョコバナナを咥えようとするとハリセンが飛んできた



「黙って食えんのか貴様らは」



叩かれた箇所を撫でながら三蔵を見る



「なによふざけてもいいじゃん!ちょっと酔ってるんだしさぁ!」
「ったく冗談も通じねーのかよ三蔵サマは!つーか俺に対しての力半端なかったんですけど!?」
「知らん」



二人で文句を言っていると悟空が不思議そうに尋ねた



「なーなー雛菊。チョコバナナが何なんだ?美味ぇよコレ」



キラキラと純粋な視線が痛い



「…ほら二人とも、教育に悪いですからそういう事は後でしてください」
「後でならしてもいいのな……」



笑顔でこちらを見る八戒に冷や汗が流れる



「っていうか三蔵本当にそういう話題NGなんだね?多感な時期でしょうに…」
「死にてぇのか雛菊」



チャキ、とこちらに銃口が向いたため大人しく後ずさった




「まーまー雛菊。三蔵はチェリーちゃんだから敏感なのよこぉいう話題に」
「あらヤダ本当なの?だったら私が筆おろs……」



響く銃声に思わず仰け反った



「ちょ、マジで当たるトコだったぞ三蔵!?」
「当てるつもりで撃ったからな」
「ぼ、暴力反対!」



悟浄と一緒に文句を言っていると後ろから襟を掴まれる



「二人ともいい加減にしましょうね?そんなにヤりたいなら外でどうぞ」
「「ゴメンナサイ」」



その日、ちょっとだけチョコバナナが嫌いになった
チョコバナナに罪はないのに
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