@めいん@
□1 不運からの幸運
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なぅはゆっくりと目を開けた。
右を見ても左を見ても居ないゆぅを探した。
『お兄〜‼どこー⁈』
大きな声で叫ぶと目の前に大きな魚が泳いできた。なぅは首を傾げる。
『あれ?お魚??
って事は……海の中っ!?
それよりもこの姿恥ずかしー!!』
なぅは自分の姿を確認して驚いた。そこにはあるはずの足がなくヒレがついていた。まるで絵本に出てくる人魚の姿なのに上は制服姿のまま。本来ならば貝殻の水着だったりする。なぜ制服のままなのだろうと考えた。
『えっと〜…強盗さんが走ってきて、お兄が助けてくれたんだけど車に跳ねらたんだよね?って事はその時の姿のままなんだー‼もっと可愛い服着てれば良かったー(笑)』
なぅはこんなことを考えながら泳ぐ練習を始めた。歩いたことの無いなぅにヒレを動かすのは難しかった。
『上手く進めないー‼とりあえずお兄を探すために海面に出ないとっ!』
なぅは少しずつ動かして海面へと向かっていった。