@めいん@

□12 ドラム
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リトルガーデンを出てしばらく経った。ビビは潮風を受けながら少しずつ航海を楽しんでいるようだった。なぅはそんなビビを横目で見ながら笑い、ナミに話しかけて女部屋へと一緒に入っていった。






『ナミ、脱いで』






突然言われたナミは目を丸くしている。






ナ「な、何でよっ?!」






『早くっ!!』






なぅが慌てるようにナミの服に手を伸ばした。






ナ「わかったわかった!脱ぐから落ち着いてっ!」






ナミは脱がされるのが嫌だったのか自分で着ていたTシャツを脱ぎ捨てた。なぅはナミの横腹を確認すると赤い斑点が浮かび上がっていた。





《エンジェルヒーリング》





なぅが唱えるがナミの斑点は消えなかった。






『もう、発症してるのかぁ〜…病気は治せないし…どーしよー……』






ナ「とりあえず説明して!!意味わかんないから!」






ナミにゲンコツを落とされ、なぅは頭を抑えながら笑い説明を始めた。






『えっとねー思い出したんだけど、ナミは虫に刺されてるの?!』





ナミにその場所を確認してもらうが、いつ刺されたのか覚えていないようだった。なぅは色々と考えて黙ってしまった。





ナ「どーしたの?」






『このままだとナミは死ぬ寸前まで行っちゃうし……そうだ!!』






さらりと怖いことを言いながら、今度はナミの刺された場所に手を当て、祈るように目を閉じて意識を集中させた。






《エンジェル…ヒーリング!!!》






手を当てている部分が少しずつ消えてなぅの腕に斑点が出来始めた。






ナ「ちょっと!!やめなさいっ!なぅの腕が大変な事になってきてるから!!」






『……よしっ!出来たみたいだ……ね……』






なぅはそう言うと倒れ込んだ。ナミは慌てて駆け寄りなぅを抱きしめあげた。







ナ「しっかりしてっ!なぅ!!」







『ナミのバカァ……進行してたんだねぇ〜…きっつい……』






ナ「あれくらいなら大丈夫だったのに!!ちょっと待ってなさいっ!」






ナミはなぅをベッドに寝かせて慌てて女部屋を出ていった。なぅはナミの後を追うようにゆっくりと翼を出して飛んでいった。キッチンへと着くとサンジとゾロが何やら喧嘩していたが、止める気力もなくふわふわと外へと出るとルフィが目の前にいて、おでこを触られた。







ル「あっちぃー!!!ナミの言った通りお前熱あんぞっ!」







ビ「なぅっ!大丈夫なの?!」






ビビも心配そうに駆け寄ってきた。なぅは片手をあげて返事をするが上手く身体が動かない。






ナ「寝てなさいって言ったでしょ!!ビビ、アラバスタへ着くのはどれくらいになりそうなの?!」






ビ「わからないわ!まだ先だと思うけど、なぅの治療が最優先だと思うわ!」







ナ「それもそうね…ルフィ!!!」






ビ「この船の最高速度でアラバスタへ!!」






ル「よし!わかった!」






ビビの言う通り、メリー号の最高速度でアラバスタへと向かう事が決まった。






ビ「医者を探す為に1番近い島に行きましょう!!」






『…お兄……助け…て…』





そう言うとなぅは意識を失い倒れてしまった。
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