短編(ブック)

□デートは大事 後編
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翌朝

目が覚めたアリアはベッドの上で起き上がる。
周りを見て昨日起きた事を思い出す。

隣にはまだ寝ているローがいた。

『ふふ……良く寝てるじゃない』

少しクセのある髪を撫でながら時計を見る。

『早すぎたかしら……』

足をベッドから降ろして
立ち上がる。

途端に手を掴まれる。

『起きた?』
ロー「………どこいく」
『新聞 まだ寝てるんでしょ?
 暇潰し』
ロー「すぐ戻ってこい」
『アイアイ』

アリアはそのまま甲板への道を歩いていく。

甲板へ出ると
ニュース・クーが飛んでいた。

アリアはその方向にコインを飛ばすと
手元に新聞が落ちて来る。

『ありがとう』

受け取ってそのまま部屋へと戻っていく。

ロー「ん」

ローに招かれるまま
ベッドに腰を下ろす。

ロー「このまま外に出たのか?」
『……誰も居なかった』
ロー「以後気を付けろ」
『はーい』

下も履かずに甲板に出た事を知ったローは
アリアを睨んだ。
そんなローを無視して
アリアは新聞を読み始めた。
十数分経つと新聞を閉じて テーブルへと置いていく。

『いいニュースはないわね……』
ロー「そりゃこんなご時世だ いい事なんて起きやしねェよ」
『ひねくれもの』
ロー「言っとけ」
『起きる?』
ロー「風呂」
『後で貸して』
ロー「ああ」

ローはふらりと備え付けの風呂へと入っていく。
暇になったアリアは本を手に取って読み始める。

『あ……服どうしよう……』

ふと今日着る服がないのだと気がついた。

『取りに行くにしても
 この格好じゃぁ……』

んーと一人悩んでいると
颯爽とお風呂から出て来たローが声をかけてきた。

ロー「どうした しかめっ面で」
『あ……今日の服ないなーと思って……』
ロー「昨日の話聞いてたか?
 ベポに頼んでる 先に風呂入れ」
『そんなこと言ってたかも……
 わかった』
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