長編(ブック)

□第四十二話
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ルフィはクザンの一言で私の背中から出てきた。


クザン「政府はまだまだお前達を軽視しているが……
   細かく素性を辿れば骨のある一味だ―――
   少数とはいえ 
   これだけ曲者が顔を揃えてくると
   後々面倒な事になるだろう
   初頭の手配に至る経緯 
   これまでにお前達のやってきた所業の数々
   ――その成長速度……
   長く無法者共を相手にしてきたが
   末恐ろしく思う……!!」


ウソ「そ…そんな事 急に……!!
  見物しに来ただけだって おめェ さっき…」


クザン「特に危険視される原因は……
   お前だよ ニコ・ロビン」


ロビン「………!!」

ルフィ「お前やっぱり ロビンを狙ってんじゃねェか!!
  ぶっ飛ばすぞ!!」


クザン「懸賞金の額は何もそいつの強さだけを表すものじゃない
   政府に及ぼす“危険度”を示す数値でもある
   だからこそ お前は8歳という幼さで賞金首になった
   子供ながらにうまく生きてきたもんだ
   裏切っては逃げ延びて…………
   取り入っては利用して………
   そのシリの軽さで裏社会を生き延びてきたお前が
   次に選んだ隠れ家がこの一味というわけか」


クザンはロビンをにらんだ。


サンジ「おいてめェ 
   聞いてりゃカンに障る言い方すんじゃねェか!!
   ロビンちゃんに何の恨みがあるってんだ!!」

ウソ「やめろ サンジ!!」


クザン「別に恨みはねェよ…因縁があるとすりゃあ…
   一度 取り逃がしちまった事くらいか…昔の話だ
   お前達にも その内 わかる 
   厄介な女を抱え込んだと後悔する日も
   そう遠くねェさ それが証拠に…
   今日まで ニコ・ロビンの関わった組織は
   全て壊滅している その女 一人を除いて だ……
   なぜかねぇ ニコ・ロビン」


ロビン「………」


ルフィ「やめろ お前!! 昔は関係ねェ!!」

『ルフィ! 落ち着きなさい!!』


今にも殴りに行きそうなルフィを止める。


クザン「成程…うまく一味に馴染んでるな」


ロビン「何が言いたいの!!
   私を捕まえたいのならそうすればいい!!
   “三十輪咲き(トレインタフルール)”!!!」


クザンの体や地面から手が出てくる。


ウソ「ロビ〜〜〜ン!! やめろォ!!!」


クザン「あららら……少し喋り過ぎたかな
   残念 もう少し利口な女だと買い被ってた……」


ロビン「“クラッチ”!!!」


クザンの体は多くの手によって背骨を折られたと思った―…

そして氷がバラバラと落ちていく。


チョッパ「うわ―――!! 死んだ―――!!」

ウソ「いや……無理だ…!!
  おいみんな 逃げるぞ!! 逃げよう!!」

『自然系の能力者に物理は効かないっ―……』


砕けた氷はだんだんと人型で固まり始める。


クザン「ん〜〜〜……んあァ〜〜…
   ひどい事するじゃないの……」


ウソ「ギャ――ギャ――〜〜〜!!!」


クザンは地面の雑草をつかみ 

引きちぎって 手元にばらまく。


それを凍らせて―



クザン「“アイスサーベル”
   命 取る気はなかったが………」
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