長編3(ブック)

□第二百二十二話
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国民はリク王軍によって大混乱へと陥っていた。

—「うわあああああ」
—「おやめ下さい 国王様ァ」
—「助けて〜〜〜!!」
—「お金は出しました 命だけは……!!」

王宮では
スクリーンを見ていた側近たちが慌てふためいていた。

—「国王様は一体どうなされたのだ!!?」
—「国中がパニックに!!!」
—「さき程 王宮を飛び出された時から
 様子は変であったがよもや こんな事になるとは!!」
—「もはや国内では処理しきれぬゆえ海軍に連絡をつけた!!」

これを傍らで見ていたのは娘だった。

—「……お父様」

—「ヴェルゴ大佐が万事手配を引き受けてくれた!!」

すると部屋内に雪が降っていることに娘は気づく。

—「雪!?」

雪の降るその先へと向かう娘。
そこには———

—「モネ!? あなたそこで何をしてるの!?
 侍女のあなたがなぜ王宮の門の開閉を……!!」
—モネ「……うふふ ヴィオラ王女……
 あなたの“千里眼”でご覧になれば
 今…この国で何が起きているかより明確に見える筈……
 私は今……新しい王族をお迎えしているのです」

モネは門を開き
新たな王族達を招きいれた。

—「!!!」

すると塔が爆発を起こした。

—「東の塔より火の手が!!」
—「海賊達が王宮に!!」
—「ヴィオラ様が捕まったァ!!!」

娘はモネに捕まり
ドンキホーテファミリーが一斉に王宮へと攻め込んできた。

—「眺めのいい王宮だ 悪くない」
—バッファ「ああ ええだすやん」
—「若様にふさわしい宮殿だイ〜〜〜ン!!」

これに兵達は武器を構える。

—「止まれ貴様ら!!」
—「ドフラミンゴの手の者か!!」
—「モネ!! ヴィオラ様を放せ!!
 リク王に何かしたのかお前達!!」

この問いに答える者はいなかった。

—ジョーラ「———さて 忙しく……イテ!!
 ……なるざます」
—「王宮内の掃除をせねばな!!」

セピオの町では
泣きながら国王は国民を傷つけていた。

—リク「ハァ ハァ
 止めてくれ……!! 国民を傷つけるくらいなら!!
 死んだ方がいい……!! ウゥ
 誰か 私を…殺してくれェエ!!!」

国民達は
愛する者を失い、家を失い泣いていた。
なぜ…なぜ どうしてこんな事をするのかと……
自分達国民の事を第一に考えてくれる自慢の王だったのに……と。

—「ひゃあァ!!」

兵士達も国民を泣きながら傷つける。

—「うわあああああん」

子供は泣き喚き

—「……リク王がおれ達の心を踏みにじった!!」
—「金を奪い私達を殺す気だ!!」
—「私欲の為に……!!
 まるでおれ達をゴミの様に……!!」

大人達はだんだんと恨みを募らせた。

—「おのれリク王……!! お前が憎い……!!
 貴様は人間のクズだァア〜〜〜!!!」

国民達へ次々と兵士が近寄って来る。

—「リク王軍が来るぞ!!」
—「おい そこを離れろ!! 逃げろ!!」
—「…………!!
 ハァ……!! た…助け……!!」

恐怖で動けずにいた男。
彼に兵士が襲いくるその時……。

“ヒーロー”が現れた。

兵士達を蹴り飛ばした男達。

—「…………!?」

これに国民達も目を向ける。

—「誰だ…あんた達……!!」

—ドフラ「フッフッフッフッフッフッ!!
 この国を救いに来た!!
 おれの名はドンキホーテ・ドフラミンゴ!!!」

事件の発端となった男が降り立ったのだ。

—「……か 海賊だ……!!」
—「……だが リク王軍を倒してくれる……」

—ドフラ「「トレーボル」…「ピーカ」「ディアマンテ」
 さァ 国中のゴミを掃除して来い」

これによって国民達はドフラミンゴを称えた。
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